[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
忍岳というより、忍+岳+ジロー。
if (忍足バージョン)
「ねえ、がっくん。こいつ全然起きないよ?」
ジローは膝に抱えた猫の両前足をびよーんと引っ張り上げる。
「…ジロー、それは流石に可愛そうだからやめてくれ」
「そ?でも、平気そう」
「まあ、確かにな」
細身だがそれなりに大きな猫は、濃い目のサバトラ柄をぐちゃぐちゃに逆撫でられてもニャンとも言わず、ジローの膝から崩れ落ちそうな体勢で、それでも気持ちよさそうに眠っている。
「ゆーし、って名前だっけ?」
「ああ」
「ゆーし!起きてよ~。遊ぼうよ!」
「たぶん無理だと思うぜ?そいつ拾った時から全然可愛げないんだ。まだそんな年とってないと思うんだけど、猫じゃらしとかシカトだもん」
確かに、まだ毛艶も良く引き締まった体が若々しいのに、これといった反応が返ってこない。大体が、普通の猫ならこんな簡単に抱っこはさせないだろう。こんな手荒に扱われているのに。まるで年老いた猫のようにされるがままだ。
「ま、いいや。ちょっと侑士頼むわ。俺、洗濯物取りこむ」
今日は母さん町内会の会議でさ…と、愚痴りながらベランダのサンダルを突っ掛ける岳人に、ジローは軽く手を振って答える。
「Eーよー。ごゆっくり…って、あれ?ゆーし?」
岳人の背中が窓の外に消えると、今まで規則正しい寝息を立てていた侑士が、ぴくりと耳を動かしてからのっそりと立ち上がる。
「どしたの?」
膝から下りた侑士は、今までの老成した雰囲気が嘘のように素早い動きで窓際へ歩み寄った。
「わ、侑士!外出ちゃダメだよ」
ジローが慌てて立ち上がろうとするが、侑士はカーテンの影に隠れるとその場で丸まって目を細める。
「ん?」
ジローは不思議そうにその姿を眺めてから、傍まで膝で歩み寄る。
そして、その目線を追うと。
「あ、なーるほど」
そこには、慣れない手つきで洗濯物を取り込む岳人の後姿。
「ガっくんの姿が見えないと寂しい?それとも…」
カーテンの隙間から射す日差しを浴びて、薄ら眼を細めるその横顔は。
「…見守ってるの?」
内緒話のように声を潜めたジローに侑士はゆっくりと振り返り、クスリ…と笑った気がした。
暫くすると、大量の洗濯物を抱えた岳人が部屋の中に戻ってくる。
「まったく、母さん俺のこと扱き使いやがって」
バサっと洗濯物を放り投げた岳人は、しゃがみ込み、のびのびと眠る侑士の頭を乱暴に撫でた。
「お前は良いな、呑気そうで」
撫でられた侑士はフヮーと欠伸し向きを変えると、もう一度丸くなった。
「…どっちが主なんだか」
「あ?ジロー何か言ったか?」
「んーん。何にも!」
侑士の穏やかな目が忘れられない。
心配で片時も目を離したくない。侑士の優しげな視線は、誰よりも大切な者を見守る、そんな穏やかさだった。
「猫のくせに、生意気~」
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
これらに関する苦情の拍手コメントはスルーさせて頂きますのでご了承ください。
■連絡事項などがありましたら拍手ボタンからお願い致します。
■当サイト文書の無断転載はご遠慮ください。
■当サイトはリンク・アンリンクフリーです。管理人PC音痴の為バナーのご用意はございませんので、貴方様に全てを委ねます(面目ない…)。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
・その頬は桜色に染まる(跡宍)400円
・社会科準備室(跡宍)500円
※詳しい内容は「カテゴリー」の「発行物」からご確認ください。
◆通販フォームはこちら◆