過去拍手8 2008/05/25 (Sun)

8代目拍手。

跡宍2本。
1本はパラレル。もう1本はアンハッピーですのでご注意を。

scene黒猫リョウと白猫ケイゴ（跡×宍）

黒猫　言った

お前は夜道が怖いから
俺が一緒にいてあげる

お前はおばけが怖いから
手をつないでいてあげる

ねえ、うれしい？

お前はカミナリ怖いから
一緒にかくれていてあげる

お前はわんこが怖いから
一緒に走って逃げたげる

ねえ、うれしい？

白猫　思った

俺は　夜道やおばけ
カミナリ　わんこも怖くない

でも
お前と一緒がうれしいから
それは　ひみつ

ね、
おやすみ
怖がり黒猫くん

 

 

scene悲しいこと（跡宍）

「宍戸…、」
耐え切れず視線を反らした跡部は、「すまない」と小さく続けた。
「跡部…」
もう、最後になるかもしれない呼びかけは、俺が思う以上に涙に擦れる。
「っ、」
跡部がびくりと肩を揺らした。
不意に溢れそうになる嗚咽を、無理に飲み込んだようだった。

分かるよ。
一緒に全国目指した、ガムシャラだった子供の頃から。
片時も離れたくなかった、甘い高校時代とか。
互いに背中を預けて寛いだ大学時代まで。
本当に、お前がいない時間は想像できないくらい、俺の青春にはお前が在り続けたんだよ。
別れを口にするお前だって、それは同じ事だったんだもんな。

でもな、跡部。
涙が止まらない理由は、お前が決めたさよならの所為じゃない。

もっと、悲しいこと。

「もう、恋はしない」
そう思えない、そんな自分。