俺様！のキス（跡×宍） 2008/05/06 (Tue)

過去拍手７の「俺様！」続編。

リク頂いたんで、少し話を広げてみました。
結果、跡部が阿呆になってます。うん。もういいや（笑）
調子に乗って、また続きを書く予定。

GWなんで、ちょっと頑張って3本連続UPでした。
年度かわってこっち仕事が馬鹿みたいに忙しかったんで、久し振りに思う存分楽しめました♪

俺様！のキス（跡×宍）

「喜べ！俺様はお前が好きらしい」
なんて、訳分からねえ告白をされたのが昨日。
うん。俺もさ、あまりにバカバカしくて、ちょっと投げやり気味に「抱いてくれるか？」なんて言っちゃったりもしたよ。
まさか「仕方ねえな」なんて返事が返ってくるとは思いもしなかったけど。
まあなんだ。俺的には跡部坊っさまの気まぐれっての？何か、そういう奇抜な事をして注目を集めたい気分だったのかな～位にしか思わなくてさ。
ぶっちゃけあの後、この事は忘れてたんだよ。
馬鹿だなと思うなら思ってくれ。ああ、馬鹿さ。俺は大馬鹿野郎さ。

「遅いじゃねえか、宍戸。早く乗れ」
「…はい？」

何で、我が家の前にりむじんが停まってるんですかー。
こんな車、表通りに出るのだって一苦労だろ？どうやって入って来たんだよこの住宅街に。
「ほら、何やってる。周りに迷惑だろうが」
えーと。別にみんな迷惑がって覗いてるんじゃねえぜ。こんな処に、不釣り合いなリムジンが止まってるのに驚いてるのさ。
「どうした？俺の迎えが嬉しくて言葉も出ないか。そうかそうか」
「…」
いーえー。あなたの思考に呆れて言葉も出ないんです。
なあ、キング。昨日の言葉は本気なのかい？

「げ。何一緒に登校とかしちゃってるの？」
岳人、正解！
うんうん。それが正しい反応だよな。
何で俺、跡部んちの車で朝練来ちゃってるんだろ。

「お。お二人さんラブラブやね！」
てめェ、忍足！マジ不正解！激不正解！ふざけるな。
俺の裏拳をうまく避けて、忍足の奴先に部室入って行きやがった。
ふン。腕を上げたな。

「おや。本気だったんですか？」
日吉…。それ、俺に対する言葉？
それなら「いいえ」だ。冗談だったんだって、そう思うよな？普通。

「…宍戸さん。あなたが決めた人なら、俺認めます」
長太郎ー！誰がお前に認めて欲しいって言った！…じゃなくってぇ。
何だよ！？その、跡部とカップル前提の言葉は！

「はよー、跡部、亮ちゃん。もう、オハヨウのキスはした？」
ジロージロージロージロー！！ジローの馬鹿！

跡部の動きが一瞬止まって、それからギギギ…と音を立てるみたいに、不自然に振り向く。
何な訳！？
ホラー？ホラーでしょ！そうに違いない。間違いない！
「すまない宍戸。俺様とした事が…」
「わーっ！」
ぐヮっしと、跡部の両手が俺の頬を挟む。
「いたたたた！」
顎砕く気か！？
跡部、お前結構握力強いから！マジ加減してっ。
「気づかなくて悪かったな」
ノー！ノーっ！！
気づいて欲しいのは、キスをしてないとか、顎が痛いとか、そんなんじゃなくて。俺が心底嫌がってるって事！
なあ、頬染めてないでさ！
…意外と、可愛いところあるのな、跡部。…とか思ってる場合か！

「ワーっ！」

「ローックオン！」
楽しそうなジローと岳人の声がする。
もう、勘弁して…。

俺は今朝、ファーストキッスを奪われた。