忍者ブログ
★初めてお越しの方は、お手数ですが「はじめに」を必ずお読みください。★
[35]  [34]  [33]  [32]  [31]  [30]  [29]  [28]  [27]  [26]  [25
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

R-18です。苦手な方はご注意下さい。
 同日にアップした「王様のエスコート」の後日談。


 


王様のエスコート2 (跡×宍)

「宍戸、悪いな。もう待てねー」
俺の首もとに額を押し当て、跡部の声が苦しそうに揺れる。
肌を撫でる乾ききっていない跡部の髪が、火照った俺の熱を冷ましてくれる。
「ああ、俺こそ悪かった…」
何ヶ月経っても、キスから進まなかった二人の関係。
最初に「ゆっくりと」なんて言った手前、跡部は随分我慢してくれたようだ。
好きという気持ちと、体を預けるという事がなかなか一致しなかった俺を、仲間たちも呆れたように見守ってくれていた。
「同じ男として、分かってあげな」そう言って苦笑した忍足。
同じ男だから相当の覚悟が必要なんだ…なんて、こんな気持ち誰も分かるはずないよな。
でも、今。
こうして荒い呼吸で俺に縋りつく跡部を抱きしめると、何に躊躇していたのかも分からなくなってしまう。
「宍戸…」
名前を呼ぶ声が、いつもより少し掠れて。
「…好きだ」
耳元に囁く唇を感じると、俺の背中が甘く痺れる。
「跡部…」
本当に、何を躊躇っていたのだろう。
こんなにも貪欲に体が求める。
跡部の全てを受け入れたいと。
「なぁ宍戸?」
応えを促す濡れた声。
知ってはいたけど、お前の声って暴力的に色っぽい。
この声で囁かれたらNOなんて言えるわけが無い。
こんなにも欲望を抑えきれない跡部に、俺はムチャクチャ感じてる。
だから…。
「跡部。抱いてくれ」
見つめる瞳。
「宍戸…っ」
「あっ…」
途端、首筋にむしゃぶりつく跡部の唇。
シャツの隙間から弄る手つきには、日頃のスマートさなんて微塵もなくて。
ボタンがはじけてシーツに落ちる。
「…やべぇ」
そんな俺の呟きなんて、跡部の耳には入らない。
…やべぇ。跡部、超かわいい。
首から鎖骨を辿り胸まで下りてきた唇。
「あぁ…」
拡がる甘美な痺れ。
無意識に揺れる腰。
「ふ…ン」
自然と声が漏れる。
過ぎる快感に背筋がざわつく。
反射的に体を捩じった。
すると、胸の上で揺れる跡部の髪がふと動きを止める。
…なに?
伏せた表情ははっきり見えないけれど、揺れたその肩は笑ったように感じた。
「…あ、とべ?」
甘く濃密な空気に、違う雰囲気が混ざるのを感じる。
「ああ…」
小さく零れた跡部の吐息は、甘さの中に凶暴さを滲ませた。
その熱く湿った手のひらが、捩じって浮いた俺の左胸を撫でる。
そして、淡く起ち上がる小さな突起を。
舐め上げる。
「ああっ!」
歯を立てる。
「い…ア!」
…マジ、無理。
イッちまいそう…。

     ***

「あ…ぁん、跡部…あとべぇ…」
うつ伏せにシーツに崩れるその背中には、幾筋もの汗が流れる。
俺のと、宍戸のと。
感じすぎるその肌は、俺の額から落ちる雫にさえ大きく震えた。
そして同時に、俺を咥える入り口もキツく締まる。
我慢できずに、また大きく腰を揺さぶってしまう。
「も、…ダメぇー」
舌足らずなその鳴き声は、益々俺を煽る。

初めて拓かれるその体は、なかなか俺を受け入れなかった。
当然だ。そんな風に出来た器官じゃねぇんだから。
それなのに、宍戸は苦痛に歪む顔で笑って見せた。
「女じゃねーんだ。そんな優しくしなくて平気なんだよ」
男前だな、宍戸。
俺は、噛み締めて紅く腫れたその唇に口付けた。
涙に濡れる頬に頬擦りした。
顎から伝い落ちる汗を啜り上げた。
「-あぁ、あとべ…」
安心したようにこぼれた呟きさえ、飲み込むように口腔を貪った。
愛しくて、愛しくて。

「宍戸、平気か?」
さっきよりは辛くなさそうだが、伏せた眼では良く分からない。
「動いて平気か?」
宍戸の身が心配で、なかなか最後まで昇り詰めることができない。
言葉は無いが小さく頷く後頭部に、俺はその細腰を抱え直す。
「無理なら言えよ」
…正直、止めてやれる自信はないが。

曇る窓。
軋むベッド。
湿るシーツ。
もう止まれない。
俺は、何度も腰を打ちつける。
吸い付く熱い内壁を、何度も何度も突き上げる。
動くたび繋がりからもれる、クチャ…という潤む音。
「跡部、あとべっ!」
止まない、悲鳴のような声。
「…宍戸」
もしかしたら出血したかもしれない。
でも、やっぱり止まれねぇ。
淫らにうねる壁が、俺を中へ中へと誘い込む。
…すげぇ、気持ちいい。
やっと手に入れた心と、そして体。
夢にまで見た宍戸の体に、俺は溺れきっている。
「アぁ…ん。ふ…ぁ」
空気を裂くようだった宍戸の声が、次第に柔らかく変化する。
鼻にかかる声は、どこか甘えを含んでいて…。
「宍戸…?気持ちいいのか?」
俺の声は聞こえていないかもしれない。
仰がせた顔は恍惚としていて…。
「あとべ、あとべ…」
それでも呼び続ける俺の名前。
「宍戸!」
ドクン…と。
自分のモノが更に大きくなるのを感じた。
抜かないまま宍戸の体を仰向かせる。
最後は、お前の顔を見ていたいから。
「宍戸。愛してる」
大きく腰をグラインドさせる。
「ああっ!」
さっきまでと違う箇所を突き上げたせいか、宍戸の瞳が見開かれた。
「宍戸っ、宍戸!」
がむしゃらに動く。
「あとべっ、ダメ!だめぇ!」
「イイのか?」
揺するたびに上がる嬌声。
「イイっ、イイよぉ…」
「っ!!」
子供のような、鼻に抜ける声。
たまらねぇ!
可愛くて、エロくて。
「もうだめぇっ!イくぅっ!」
そう宍戸が俺に抱きついたのと同時に。
「くっ…!」
俺も、宍戸に包まれて弾けた。

「宍戸…」
優しくその頬を撫でても、目を覚まさない。
体を拭いてやった時でさえ、少しも起きる気配がなかった。
「無理、させちまったな」
初めて受け入れた部分はやはり少し出血し、強く掴み続けた腰には鈍い内出血が残った。
泣き続けて腫れた瞼に、そっと口付ける。

いつも強気な眼差しで、俺に突っかかってくるお前。
軽くあしらう俺に、部員たちは「大人だ」と言うけれど。
でも本当は、いつも俺が甘やかされていて。
「宍戸…。やっとお前を手に入れた」
全てを与えてくれる宍戸。
いつかお前は、こんな俺に愛想を尽かす日がくるのだろうか?
それでも…。
「離してやる気はねぇから。一生」
俺の呟きに、眠る横顔が少し微笑んだ気がした。

PR
この記事にコメントする
color
name
subject
mail
url
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
はじめに
ようこそお越し下さいました!「ハコニワ‘07」はテニスの王子様、跡宍メインのテキストサイトです。妄想力に任せて好き勝手書き散らしている自己満足サイトですので、下記の点にご注意くださいませ。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
これらに関する苦情の拍手コメントはスルーさせて頂きますのでご了承ください。
■連絡事項などがありましたら拍手ボタンからお願い致します。
■当サイト文書の無断転載はご遠慮ください。
■当サイトはリンク・アンリンクフリーです。管理人PC音痴の為バナーのご用意はございませんので、貴方様に全てを委ねます(面目ない…)。        
   
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
通販申込
現在、通販は行っておりません。申し訳ございません

・その頬は桜色に染まる(跡宍)400円
・社会科準備室(跡宍)500円


※詳しい内容は「カテゴリー」の「発行物」からご確認ください。

◆通販フォームはこちら◆
拍手ボタン
カウンター
お世話様です!サーチ様
ブログ内検索
プロフィール
HN:
戸坂名きゆ実
性別:
女性
自己紹介:
私、戸坂名は大のパソコン音痴でございます。こ洒落た事が出来ない代わりに、ひたすら作品数を増やそうと精進する日々です。宜しくお付き合いください。
忍者ブログ [PR]

photo byAnghel. 
◎ Template by hanamaru.