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カテゴリー、「監禁シリーズ」の1話から順にお読み下さい。
restrain-束縛-(⑥跡宍編)
~監禁シリーズ9~
宍戸をベッドに下ろすと、跡部は自分も並んで横になった。
そして、大分伸びてきた髪を撫でてやり、そのまま肩から腕へと穏やかに手を滑らせる。
宍戸は気持ち良さそうに瞳を閉じ、その唇に小さな笑みを浮かべて言う。
「今まで俺、お前の悪い噂散々聞いてきたよ」
「…そうだろうな」
跡部はそう答える。
あれだけ派手に遊んできて、大して隠す努力もしてこなかったのだから、当然だろう。
「お前が前に抱いたって奴に、廊下ですれ違う度に睨まれるよ」
「…そうか」
自分らはたった一度の遊びと割り切っていても、相手がそうは納得してくれない事は多々ある。きっとそのうちの一人なのだろうが、跡部は顔も名前も思い出せなかった。
「俺、前に言ったろ?跡部の過去は詮索しないって」
「ああ、そうだな」
跡部としては、宍戸が聞きたがれば話してやらない事もなかったのだが、宍戸本人がそれを望まなかった。
(まあ、話して宍戸がキレたところで、宍戸を手放す気はないけどな)
跡部としては、どちらでも良かったのだ。自分が宍戸を手放さない、その事実に変わりはないのだから。
「…さっき、神尾と海堂から跡部のしてきた事聞いて、やっぱり少しはショックだったよ。あかの他人が噂するのとは違うもんな。当事者から聞いた話しってのは」
そう話しながらも、宍戸は穏やかに笑う。
「宍戸?」
跡部は宍戸の本音が読めなくて、その手を握った。
優しく微笑んだまま「やっぱり別れよう」などと言い出したら、すぐにでも拘束できるように。
けれど、宍戸は自分からその指を絡めると、跡部の胸元に擦り寄った。
焦って帰って来たためか、香水と混ざって跡部の汗の匂いがする。何よりも官能的なその香りを、宍戸は胸いっぱいに吸い込む。
「今まで抱いてきた奴らを、跡部は覚えてもいないだろう?」
「そうだな」
穏やかに苦笑する宍戸に、跡部はホッとしてその手の力を抜く。宍戸は、その手の甲にそっと唇を押し当てた。
「他人に関心のなかった跡部が、俺にだけは関心を持ってくれるんだな」
「当然だ」
あまりに当たり前の台詞に、跡部は憮然と答えた。そんな跡部に、宍戸は首を振って続ける。
「俺にしてみたら、全然当然な事じゃねーんだよ。お前がだよ?この跡部景吾が、俺にだけ執着してくれるんだよ。そんな凄いことって無いんだよ」
「…そんなもんか」
「そうなんだって」
俺様、俺様と目立ちたがるくせに、意外と無頓着な跡部に、宍戸は可笑しくなる。
「だからさ。さっきの携帯のこととか指輪のこととか。驚いたけど、嬉しいんだ」
「宍戸…」
「神尾はさ、千石に『アレもしちゃだめ、コレもしちゃだめ』って言われる事に腹立ててただろ?」
「そうだな」
跡部としては、立場的に千石に同情してしまうが、とりあえず頷く。
「でも、跡部は俺に好きなようにさせてくれる。それでいて、俺の全てを見守ってもくれてるんだな」
あまりにお人好しなその言葉に、今度は跡部が苦笑した。
さっきは強気に出て、指輪や携帯のことを「当然だろ?」などと言ってみたが、勿論それが普通でないことは跡部は百も承知だった。
それなのに、宍戸はそんな跡部の行動に嬉しそうに微笑んでみせるのだ。
「お前は、馬鹿がつくほどのお人好しだな」
跡部がそう言ってククと笑えば、宍戸は不思議そうな顔で首をかしげる。
「そうか?でも俺、浮気だけは許さないぜ?」
そして、キっと鋭く跡部を見つめる。
「するかよ、そんなもん」
たまに見せる宍戸のこんな表情に、跡部はその愛を感じて胸を締め付けられる。
しばらくそうして、お互いの鼓動を感じて横になっていたが、跡部はふと思いついて目を開けた。
「跡部?」
その気配を感じて宍戸も瞳を開けば、自分を見つめる跡部が、何だかとても楽しそうな表情をしているのに気づく。
(あ、何かくだらない事思いついたな)
宍戸のこういう勘は外れない。
案の定跡部は、さっきまでのイイ雰囲気をぶち壊すような、くだらない科白を口にする。
「そうだ、宍戸。お前を守るために、前々からやらなければと思っていた事がある」
「…いや、大丈夫。自分の身は自分で守れる。指輪だけで十分だ」
その雰囲気を察知して宍戸が断るが、跡部はそんな事聞いてもいない。
その思いつきを実践するために、急に宍戸の服に手を伸ばすと、器用に脱がせていく。
「おいっ!」
こうなった跡部はもう止められない。されるがままに宍戸は全裸に剥かれる。
「…何する気だよ?」
そう言う宍戸の手を取ると、その二の腕の内側に、チクっとするくらい鋭く吸い付く。
(まさか…!)
宍戸はその答えに思い当たり、思い切り跡部の手を払う。
「お前、まさかキスマークつけようってんじゃねーだろーな?」
恐る恐る口にすれば、跡部は嬉しそうに、満面の笑みで頷いた。
美形の笑み程心臓に悪いものは無い。その笑顔にすっかり撃ち抜かれた宍戸は、そのまま動きを凍らせる。
「今まで興味もなかったけどな?あれに照れるお前はなかなか良かった」
「ばか!」
今まで、抱いてきた相手に執着を持たなかった跡部には、キスマークをつけるという概念がなかったのだ。それが先日、偶然についた襟元のキスマークに密かに照れる宍戸を、跡部はしっかりと覚えていた。その初々しさに跡部の胸は高鳴り、そして、宍戸のキスマークを見たクラスメートの男子がこっそりと肩を落としたことも、跡部は見逃さなかった。
(なるほど、これは使える)
誰よりも遊んでいるはずの跡部が、初歩的な愛情の示し方をその時初めて知ったのだ。
「やっ、マジ止めろ!お前限度ってもんを知らなそうだし!」
シーツを這って逃げようとする宍戸を、跡部は軽々と捕まえる。
そして、まるで猫の子を抱えるようにして、その膝に抱き上げてしまう。
「限度?そりゃ、俺が満足するまでだろ?」
「げっ、俺様発言!」
「フン」
宍戸の言葉も気にせず、跡部は宍戸を押し倒す。
「どこから行くかな?」
そして、まるで舌なめずりをするように、その身体を隈なく見つめるのだ。
「ちょ、恥ずいって…」
頬を染めて宍戸が横を向けば、跡部はその剥き出しになった首筋に吸い付いた。
「…ァ、んぁ」
その激しさに、宍戸は甘い声を漏らす。
鼻から抜ける甘えるような宍戸の声に、気をよくした跡部はもう止まらない。
「や、ああ…っ!」
鎖骨の上に噛み付く。
「だ、めっ!ぁ…」
胸の尖りに並ぶようにして吸い付く。そして、ついでとばかりに乳首を舐め上げた。
「ふ、ンぁ…っ」
そのまま舌を這わせて、今度は可愛らしく落ち窪んだ臍の隣に噛み付いた。
「あんっ!」
甘く震える宍戸の腰。
押し返す宍戸の腕をベッドに貼り付けるように押さえつけながら、跡部はわざとねっとりと、そのわき腹を舐め上げる。宍戸が弱い場所だ。
「や、あああっ!」
ビクンビクンと身体を跳ね上げ、とうとう宍戸の中心が首を擡げた。
「ふん。いい眺めだな?」
いやらしく跡部がからかうと、宍戸は「ばかぁ…」と鼻を啜る。
「どうして欲しい?」
跡部がそう聞きながら宍戸の太股をぺちんと叩けば、その振動で宍戸のモノがゆらりと揺れる。
「…や、」
恥ずかしさのために眦に浮いた涙を、跡部は優しく啜って、もう一度聞く。
「どうして欲しい?言わなきゃずっとこのままだぜ?」
「やぁ…」
宍戸は照れて一瞬戸惑いながらも、結局、我慢できずにおねだりする。
「俺の、触って…?」
「よく言えたな。でも、もう少しの我慢だ」
「や、酷…っ」
跡部は宍戸の震える勃起には指先すら触れずに、その手を太股に這わせる。
「今の一番の目的は、印を付けることだからな」
「も…やだ、ァ」
拗ねる宍戸の横顔に笑い、跡部は両手で太股を割り開いた。
「…!」
ただでも中心を勃たせた宍戸は、さらに大きく脚を割られて、その淫らな格好に固く目を瞑る。
跡部は満足そうに口角を上げると、今度はその脚の間に頭を突っ込むようにして腿の内側の敏感な肌に吸い付く。
「ハァ、んっ!!」
その身体が一際大きく跳ね上がる。
跡部は先ほどまでとは比べ物にならない執着でもって、白い太股をキスマークで埋めていく。いくつも。いくつも、いくつも…。
「そん、な…」
もう数え切れなくなったその数に、さすがに宍戸は戸惑う。けれど、跡部はまだ足りないとばかりに吸い付くのを止めない。
「跡部…?」
そして、不安に思った宍戸が上半身をおこせば、そこは、見事なまでに紅い印で埋め尽くされている。
「もしかしてっ!?」
その印の集中する場所の意味に気づいて、宍戸は大きく肩を落とす。
しつこく跡部が吸い付いている場所、そこは短パンを履いた時にちょうど覗く肌だ。冬場の体育はジャージを着用するが、時には脱がなければならない時もある。短距離の測定や、勿論着替えの時も。
部活で後輩指導に行く時はいつも短パンだ。
「跡部、これじゃあ俺、体育の授業出られないぜ?」
「ああ?出ろよ。見せ付けるんだからよ」
「バカ!こんなに付けたら病的だろうが!」
跡部は顔を上げて、しどけない姿で開かれた脚を眺める。確かにそう言われてみると、何かの発疹のように見えなくもない。
(やりすぎたか?)
跡部はさすがにそう感じて宍戸の表情を伺う。
「あとべ」
案の定、宍戸の表情は怒り心頭といった感じだ。
そういう時は、快感に身を任せてすべてを忘れさせるに限る。
跡部は起き上がった宍戸を、もう一度突き飛ばすように押し倒した。
「痛てっ!」
文句を言うその唇を、全てを飲み込むようにして口付けで塞ぐ。
「んー!」
最初は怒って唸り声を上げていた宍戸も、絡まるようなキスに、次第に蕩けていく。
そして、さっき放っておかれた中心も、再び熱く滾り出した。
「余計な事は考えるなって。気持ち良くしてやるから」
唇を離してニヤリと言った跡部は、すばやく前をくつろげると、すでに固く勃ち上がったモノをつかみ出す。
その猛々しさを目の端に捕らえただけで、宍戸の先端は甘い蜜を漏らし、後ろの花びらはきゅっと収縮した。
「エロいな、宍戸。見ただけで感じるのか?」
「だって…」
語尾は消え入りそうなのに、その目は跡部の中心を熱っぽく見つめる。
そんな宍戸の素直さに、跡部は笑って尋ねる。
「だって、何だ?」
そうすれば、もう虚ろな瞳で、甘えた声を上げる宍戸。
「だって、すご、おっきい」
ククっと笑みを噛み締めて、跡部はもう一度聞く。
「どうして欲しい?」
待ちきれない宍戸は、躊躇うこともない。
「俺のなか、入れて?」
その言葉に満足すると、跡部は宍戸の両脚を抱え上げる。
そして言った。
「良く見ておけよ?」
跡部は、熱く脈打つ先端を、宍戸の後口に押し当てる。
「いくぞ?」
そして、勢い良く貫く。
「ン、ああっ!」
迸る甘い叫び声。
その衝撃で仰け反った宍戸の顔を見つめながら、跡部は激しく腰を揺らす。
「どうだ?宍戸」
大して慣らさなくても、もう跡部を受け入れられる身体は、貪欲にその熱を絞り上げている。
「すごっい!あああっ、イイよぉっ」
自然と口をつく言葉に、跡部は満足そうに微笑み、大きく動きをグラインドさせる。
「あっ、ダメ、そこっ…」
感じる場所を掠める先端に、宍戸は閉じていた目を薄く開いた。
「何がダメなんだ?」
分かっていてわざとイイ所を突いてやらない跡部は、そう言って宍戸の口から「おねだり」させたがる。
「奥、突いてぇ…っ」
涙声で宍戸が腰を揺らせば、跡部はその動きをピストンに変えて、望みどおり奥の奥を突いてやる。
「ここか?」
「そこぉっ!!」
宍戸は四肢をピンと張って、その快感だけを貪る。
益々淫らになる宍戸の締め付け。
跡部はくっ、と奥歯を噛み締める。気を抜いてしまったら、自分の方が先にイってしまいそうなのだ。
(す、げえ…締め付け)
初めて抱いた時からそんなに月日は経っていないけれど。目の前で踊る淫らな姿態、そして、まるで吸い込まれるのではないかというその収縮に、跡部は舌を巻く。
虜にするつもりが、自分の方が捕らわれている。
「宍戸っ、イイか?」
自分が我慢できそうもなく、跡部は強くその身体を抱え直すと、一度ギリギリまで抜いた砲身を、叩きつけるようにぶち込んだ。
「ダメえっ!!!!」
叫ぶ宍戸は、もう意識が半分飛んでいる。
虚ろな眼差しに、呆けたように開かれた唇。
魂を抜かれたかのような身体の、一部分だけが強く跡部を離さない。
(そろそろイくか)
自分も持たないが、下手したら宍戸は最後を迎える前に意識を手放してしまいそうだ。
跡部はその表情を見逃さないように、宍戸を抱き締めながら激しく腰を打ち付ける。
繋がりから漏れる粘液の音。
肌を打つ乾いた音。
「ああっ、あ、はあっ…もう、もうっ!!!」
そして、宍戸の嬌声。
跡部は、最後に強く打ち付けた。
「イっちまえ!」
「イくうっ!」
びくびくと震える宍戸の身体。
「っく、」
おこりのように身体を引きつけながら宍戸が叫び、昇り詰めると、跡部も同時にその迸りを宍戸の体内に注ぎ込んだ。
宍戸が目覚めた時には、もう外は真っ暗で。
「あれ…?」
一瞬今がいつなのか分からなくなる。
「宍戸、起きたか?」
「跡部」
寝室に入ってきた跡部のキスを頬に感じたら、はっきりと目が覚めてくる。
「あ、そっか」
学校から帰宅した後、神尾や海堂たちが来て、ひと悶着あったのだった。
「あいつらは?」
「大分前に帰ったぜ。」
「…平気そうだったか?特に神尾たち…」
「あ?越前になら礼を言われたくらいだし、それに、何だか神尾の奴も、借りてきた猫みてーに大人しくなって帰ってったぞ?」
「あ、そう」
宍戸には、なんとなく想像がついた。
きっと神尾は、上手いこと千石に丸め込まれたのだろう。自分がそうだったように。
宍戸はベッドに腰掛ける跡部を見つめる。
「何だ?」
「…何でもない」
結局、メチャクチャにつけられたキスマークの話は有耶無耶になり…。
跡部に甘い自分に、宍戸は小さく溜息するのだった。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
これらに関する苦情の拍手コメントはスルーさせて頂きますのでご了承ください。
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