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R-18です。苦手な方はご注意下さい。
カテゴリー、「監禁シリーズ」の1話から順にお読み下さい。


restrain-束縛-(⑤千神+リョ海)
~監禁シリーズ8~

千石は神尾を抱き上げたまま器用に扉の鍵を開けると、部屋へ入り、見慣れたベッドの上に神尾を放り投げた。
皮肉にも、そこは散々悪さをした時期に千石がよく使っていた部屋だ。
きっとナイトテーブルの引き出しには、以前のまま必要な道具が揃えられているのだろう。
「千石さんっ!」
乱暴な扱いに、神尾はベッドに崩れたまま文句を言う。
その強気な瞳が、千石の気持ちを逆撫でする。
千石は面白くない。
神尾は自分のしてきた事を宍戸たちの口から聞いても、ショックを受けるどころか、それを取引の材料にしようとしたのだ。
千石の目から見て、宍戸と海堂は聞いてしまった恋人の悪行に、少なからずショックを受けているように見えた。
なのに自分の恋人ときたらどうだ?
「…今日の神尾くんは、可愛くない」
その一言に、さっきまでの勝気な瞳は為りを潜めて、神尾は急に拗ねたように俯く。
「…だって、千石さんが俺のお願い聞いてくれないから」
そして、千石の顔色をうかがうようにして、そっと視線だけを上げる。散々悪さをした子供が、母親に怒られた途端しゅん…となるように。さっきまでの勢いを無くして神尾はうな垂れる。
(ホント、子供みたいで可愛い)
そう思うのを言葉に出さずに、千石はほくそえむ。
ここでこの上目遣いに負けて優しい言葉をかければ、神尾がすぐに図に乗ることは、まだ短い付き合いでも十分に分かっていた。
だから、すぐに甘い顔は見せてやらない。
(ちゃんと反省させなきゃね?)

千石は神尾の制服に手を掛けると、乱暴な手つきでそれを剥ぎ取っていく。
「やっ、千石さん!」
「…」
無言で淡々と作業を進める千石に、神尾の表情は不安で曇る。
初めて抱かれたあの日から、強引な中にも穏やかな雰囲気を無くしたことの無かった千石。例えピリピリしている時でも優しく自分を気遣ってくれる千石に、神尾は「自分は愛されてるんだ」と安心していたのだ。
けれど、今はただ抱くことだけを目的にしたような行動。
少しも、自分を思ってくれていないように感じる。それは、合わされないままの視線の所為だろうか。
「…千石さん?」
呼びかけても、いつもの様に微笑んではくれない。それどころか、動かす手も止めない。
「ねえ、千石さんてば」
「…何」
やっと帰ってきた返事も、迷惑そうな声でたったそれだけ。
神尾の瞳にじんわりと涙が浮かぶ。
気づいているはずなのに、千石はそれすら無視すると、裸にした神尾の身体を裏返す。
そしてテーブルの引き出しを漁った千石は、小さなボトルを手に取った。
そのキャップを開けると、中身を神尾の尻にぶちまける。
「ひゃっ!」
冷たい感触に神尾は息を呑む。
緩いジェル状の液体を手のひらで撫で回すように広げたら、濡れた指が躊躇もなく神尾の内部に入り込む。
「やっ…!」
いつもはゆっくりと、神尾の緊張を解しながら愛してくれる指が、今日は何の前触れもなく機械的に侵入する。
「…」
声もかけずに、ただ無感情に動かされる指。
「やだ、千石さん…」
慣れた体はそれほど痛みは感じない。けれど、心が痛かった。ただの道具のように扱われる虚しさが、神尾の胸を締め付ける。
今まで何があっても、自分を大切に抱いてくれた千石が、今は他人のように何の感情もなくただその身体を暴く。
それでも、解された入り口からはくちゃっ…と水音が漏れて、じわじわと昂ぶっていく。
「こんなの嫌だよ、千石さん」
身体を捩っても、押さえつけた力は緩まない。
不自然な向きに押し付けられた首が痛い。
今まで、こんな事はなかった。
いつだって、痛いところは無い?と神尾が苦笑してしまうくらいしつこく確認してきたのに。
- 大事な神尾くんの身体に、傷はつけられない。
そう言っていたのはつい先日の事だった。
(ねえ、千石さん。もう俺のこと嫌いになっちゃった?)
声にならない声が喉の奥で消える。
(いっぱい文句言ったから、呆れて、俺なんか嫌になっちゃった?)
聞けない。「そうだ」と言われたらどうすればいい?
今まで大事に大事にされてきたから、こんな恐怖を感じたことがなかった。
自分が嫌われるかも、なんて考えた事もなかった。
「…ふっ、」
小さな嗚咽が、神尾の口をつく。
そして、もう止めることの出来なくなった涙が、ぽろぽろと、音もなくシーツを濡らしていく。

(やりすぎたかな…)
すぐにでも優しく抱き締めてキスしてあげたくなるのを、千石は必死に我慢する。
どうしても譲れないのだ。
これからも自分は、神尾を束縛していくだろう。それが分かり切っている千石だから、どうしても神尾を頷かせたかった。
(ごめんね、神尾くん)
千石は心の中で謝り、けれど表面上は冷静さを装って、泣き崩れる神尾の膝を立たせる。
そしてそのまま、後ろから貫いた。
「ひ、あっ!」
涙と衝撃とで、神尾は不自然な息継ぎをする。
苦しそうな神尾の姿に、千石はたまらず、その背中に唇を寄せる。
神尾が気づかない程、そっと。
「ン、あっ、あァ…」
そして腰を揺すり始めると、神尾は涙ながらにも次第に感じていく。
くちゃ、くちゃと、2人の繋がりから淫らな音が溢れ始めたら、千石は神尾の思考が飛んでしまう前に、目的の言葉を囁いた。
「神尾くん」
抱き始めてから初めて自分を呼んでくれた千石に、神尾の身体はぴくんと反応する。
「せ…、ごく、さん?」
揺すぶられながらも、その表情を見ようと神尾は必死に身体を捻ろうとする。
そんな神尾の耳元で、千石は優しく呟いた。
「俺はずっと、神尾くんと恋人でいたいよ?だから、ね?」
「…ん?」
神尾はその先の言葉を促すように、千石を締め付ける。
「っ、」
その快感に、千石は息を詰めながらも、漸く目的の言葉を口にする。
「だから今まで通り、神尾くんを束縛してもいいでしょ?」
そう言って腰を突き上げれば、「ああっ」と快感に鳴いて、神尾は頷く。
「い、い。束縛し、ていいからァ…。俺のこと、嫌わない、で?」
そして、思い出したかのように一粒転がった涙を、千石は後ろから抱きこんで舐め上げてやる。
「もちろん。嫌ったりしないよ」
そう言って、華奢な腰を掴み直すと、十分に溜めてから大きく突き上げる。
「ンああっ!」
迸る甘い悲鳴。
千石は満足して、いつものように激しく、そして優しく、神尾を抱いた。

                ***

鍵を回す音が、いやに大きく感じる。
それは海堂も同じらしく、お互い見つめ合って照れ笑いする。
ゆっくりと開かれた部屋へ入れば、そこはゆったりとした作りで、壁際に据えられたベッドは大きく寝心地が良さそうだ。
越前は千石同様この部屋を見慣れていて、変わらず置かれたナイトテーブルには、必要なものが揃っているんだろうな…と、呆れ半分感心半分に思う。
跡部の事だから、いつでもどこでも宍戸を抱けるように準備は怠らないのだろうと、意外とまめな性格を思って納得した。
「越前?」
海堂はベッドに腰掛けて、部屋の入り口に立ち尽くす越前に首を傾げる。
どうかしたか?と尋ねる瞳に、越前は小さく首を振ると、海堂の隣に腰を下ろす。
「先輩…」
越前は微笑んで、そっと瞳を閉じた海堂に口付ける。
初めて思いを通じ合わせて、海堂の部屋で肌を合わせたのは一ヶ月程前だった。部活は揃って現役で、そして副部長という立場の海堂は当然忙しい。
二人はあの日以来、交わすのは口付けだけで、肌を合わせていなかった。
(俺ってば何から何まで跡部さんの世話になってるよな)
越前は擦り寄る海堂を抱き締めながら、心の中で溜息をつく。
あの日、海堂が持っていた媚薬入りの潤滑剤も、跡部に貰ったものだと後から聞いた。そして、なかなか二人きりになれる時がなくて、そろそろ欲求不満でどうしようかと思い始めてた今日、こうして場所を提供してくれるのも跡部だ。
まあ、切っ掛けをつくってくれたのは神尾になるのかもしれないが。
「…越前?」
どこか心あらずな越前を、海堂は不安そうな表情で見つめる。
「ん?何?」
「何はこっちの台詞だ。どうした?ボーっとして」
適当に誤魔化して海堂を心配させたくないから、越前は正直に思っている事を口にする。
「…俺、跡部さんに頼りっぱなしだなって思ってさ」
そう言って越前が苦笑いすれば、海堂は「そんな事か」とでも言うような顔をする。
「跡部さんはいつも大人っぽくって余裕があるし、千石さんだっていざって時はやっぱり大人っぽいんだ。俺、何か頼りなくてごめんね?」
真面目な顔をしてそう言う越前に、海堂はぷっ、と噴出す。
「お前がそんなしっかりしてたら、俺の立場がないじゃねーか。それにあの人たちは特殊だ」
越前だって十分に特殊な部類に入るし、先ほど見せた妙に大人びた笑みは、跡部たちと同類だなと感じずにいられないが、海堂はあえて口にしない。
そんなに急いで大人になる必要はないと。まだ甘えたり、拗ねたり、幼い表情を見ていたいと、海堂は密かに思っていた。
海堂は、まだ柔らかな丸みの残る越前の頬を手のひらで包んでやり、優しく言い聞かす。
「お前は、お前の好きなように、できる事だけをやればいい。分かるか?」
2人きりになると見せてくれる、そんな暖かな表情に、越前は小さくこくんと頷く。
「俺はさっきの宍戸さんと神尾の話を聞いて、少なからずショックを受けている。分っていたつもりでも、一緒にその場に居た跡部さんと千石さんがしていた話となれば、リアルだからな」
越前は、自分がこの家に乗り込んできたときの海堂の表情を思い出す。自分のさまざまな悪行を耳にした後の海堂の目は、酷く悲しそうに見えたのだ。
「ごめん…」
決して激しく感情をぶつけてこない海堂に、越前はかえって不安になる。
そのまま置いていかれそうな気がして、海堂の制服の袖を掴んだら、海堂が小さく笑った。
「俺はショックだし、嫉妬している。お前が抱いた顔も名前も分らない奴らに。さあ、越前?お前が今出来る事は何だ?」
どこまでも甘く優しい問いかけに、越前はくしゃっと泣きそうな笑顔を浮かべる。
「今俺が出来るのは、先輩を抱くことだけ…」
「上出来だ」
そう答えた海堂を、越前は縋りつくように抱き締めた。

この前抱き合ったとき程、変な緊張はしていなかった。
そして、鍵の掛かった跡部の屋敷となれば誰かの存在を気にする事も無い。
だから越前は、時間をかけて、じっくりと海堂を抱きたかった。
今まで妖しい薬に頼ったり、媚薬入りの潤滑剤に頼ったり。本当に海堂が自分に感じてくれているのか不安だったのだ。
「先輩?今日は薬とか使わないけど、いい?」
「そんな物、無いほうがいいに決まってる」
海堂は、頭を過ぎった監禁された夜の記憶に眉をひそめた。
「でも、身体は辛いかも…」
「その方が、俺は嬉しいけどな」
「…ン」
底なしに思えるその包容力に越前は素直に甘えて、海堂の制服を脱がしていく。

「ごめんね?でもこうしなきゃ先輩の身体が辛いんだよ」
越前はうつ伏せた海堂の下に布団を宛がい、浮かしたその窄まりを、何度も何度も舐め上げる。
「…っく」
痛みは全く感じない。それよりもあまりの恥ずかしさに、海堂は目を開けられなかった。
そして、その舌がゆっくりと内部に忍び込んだ瞬間…。
「わっ!?」
越前の身体は、弾き飛ばされてベッドの上で尻餅を着いていた。
「わ、悪ィ」
顔を真っ赤に染めた海堂は、恥ずかしさのあまり反射的に身体を起こしてしまったのだ。小柄な越前は簡単に振り落とされる。
「先輩、嫌?」
悲しそうに越前は俯く。
「嫌じゃねえ!」
海堂はそう叫んでから、小さく呟いた。
「…する事は嫌じゃない。ただ、そうやって…慣らされるのは恥ずかしい」
「でも、慣らさなきゃ無理だよ?やっぱりオイルか何か使おうか?」
「いや…」
越前の言葉に首を振った海堂は、自分の意思とは関係なく、越前を突き飛ばしてしまった自分の腕をじっと見つめる。
そして、覚悟を決めたようにその顔を上げた。
「越前。俺を縛ってくれ」
「…はいっ!?」
思いもかけないその言葉に、越前の声が裏返る。
「跡部さんの事だ。きっとそんな道具だってあるんだろう?」
至って真面目な表情で詰め寄られ、越前は諦めて息をつくと、ナイトテーブルまで歩み寄った。
そして、その引き出しを開ければ…。
「ま。跡部さんだから」
呆れたように言う越前の手には、皮製の手枷が握られていた。

「本当にいいの?」
初めての夜を考えれば、当然手枷なんて嫌な記憶を呼び起こさせそうなものなのに。越前の心配をよそに、海堂は「大丈夫」と小さく笑った。
「…嫌だったら、すぐに言ってよ?」
そう念を押して、越前は海堂の手首を拘束していく。
そして括った両手をベッドの上部に固定すれば、海堂はまるでベッドに磔にされたみたいに淫らな姿を晒した。
日に当たらない二の腕の内側や、わき腹などが露となり、まだ残る日焼けの跡と相まって妙に艶かしい。
「…先輩、ごめん。俺人として最低かも」
越前は、自分の下半身に血液が集中していくのをありありと感じる。
「…今更だ」
そんな越前の姿に照れたように、海堂はわざと素っ気無く返事する。
「やっぱ、嫌だって言っても止められないかも」
ズボンの前をくつろげながら越前が早口で言えば、海堂は呆れたように呟いた。
「…お前が止まったためしがあるか…?」
「…ごめん」
越前はぼそっと謝って、そのまま海堂に覆い被さった。

海堂が何を言っても、もう越前の耳には聞こえなかった。
もう少しゆっくり、とお願いしても、恥ずかしいからそんなに見るな!と怒っても、お構いなしだった。
そして、散々やりたいようにその身体を慣らした越前は、今、その身を海堂に埋めている。
「あ、ダメだっ」
さっきまでは苦しみに声すら出せなかった海堂が、越前の動きに合わせてすすり泣くように言う。
「い、や…あっ!」
ゆるりとしたグラインドで、ある一点に触れれば、海堂の身体がビクンと弾かれる。
「…先輩、ここがイイんだね?」
そしてもう一度、今度は抉る様に突き入れた。
「やああっ!」
海堂の頬に、涙が零れ落ちる。
でも決してそれは苦痛の涙ではない。感極まった、快感の雫だ。
「せ、んぱいっ!」
越前も、上り詰めてしまいそうなのを必死に我慢する。
イヤラシク蠢く粘膜に、もう全てを持っていかれそうなのだ。
「えちぜんっ!」
そう叫んで、繋がれた鎖をガチャガチャと鳴らし身体を捩れば、その光景は越前の興奮を煽るだけだ。
「海堂先輩、超ヤラシイ、よ!」
小刻みに腰を揺らして、仰け反った胸に色づくその尖りを唇で挟む。
「あ、はァっ…ん!」
まるで媚びるような、掠れた声。
「すっご、い!先輩、そんなに締め付けないでっ」
「や、しらな…」
快感をやり過ごして顔を顰める越前に、海堂は恥ずかしそうに鳴いた。
「も、無理っ!」
日頃からは想像もつかないその媚態に、越前はもう我慢がきかなかった。
もう一度、海堂の腰を掴み直すと、角度をつけて、激しく数回突き上げる。
「ダメえぇっ!」
繋がりから漏れるグチャっという音と共に、海堂が一際高く鳴いたら、震える先端から白濁が飛び散った。
「最、高っ!」
その姿にニヤリと微笑み、越前も思いのたけを、締め付ける内壁へと叩き付けた。

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ようこそお越し下さいました!「ハコニワ‘07」はテニスの王子様、跡宍メインのテキストサイトです。妄想力に任せて好き勝手書き散らしている自己満足サイトですので、下記の点にご注意くださいませ。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
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