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「帰る場所」の続き。

R-18です。ご注意ください。

帰る場所 その後(跡×宍)
~監禁シリーズ15~


「なあ、宍戸。何でこんなことされるか分かるか?」
ベッドに投げ出された宍戸は、跡部の形相に怯えを隠せず見上げる。
「し、らねェよ」
乾いた喉で言葉を詰まらせる宍戸を、跡部はうっとりと瞳を細めて見つめる。
「そうか、分らねえか。じゃあ仕方がない」
あっさり頷いた跡部に、宍戸は益々怯えをつのらせる。暗く愉しそうな微笑みは、ひどく久し振りに見る気がした。
「…あとべ?」
跡部はベッド脇のテーブルに手を伸ばす。ゆっくりと開かれる引き出しは、思った以上に重そうな音がする。
「…全くお前は、可愛くて仕方ねえよ」
そう言って振り向いた跡部の手には、あの時以来目にしていなかった頑丈な鎖が握られている。
「…跡部!」
重々しい音を立てたそれは、ためらいもなく宍戸の足を拘束した。

「いや、いやだ、や…」
もう感じすぎて辛いだけだ。
跡部はしつこい位に胸の粒を苛め続ける。
「な、あ…、もう」
制服のジャケットも脱がされないまま前だけはだけられて、宍戸はもう何十分も喘ぎ続けている。
辛くて逃げ出そうにも、強固な足枷がそれを阻んだ。
頬を紅潮させトロリと蕩けた瞳に、跡部は低く嗤う。
「お前は、胸だけで何回イクつもりだ?ああ?」
「あー、ん…!」
くちゅっ…と、からかうよう乳首を吸い上げれば、宍戸はまた軽く昇りつめる。
ベルトを緩め、制服のファスナーを下されただけの下着の中は、自分の吐き出したモノでドロドロに濡れていた。
しかし、そんな状態を気持ち悪いと思う余裕さえ今の宍戸にはない。
「たのむ…もう、下も」
「下も?何だ。言ってみろ」
「いあ、ァ」
「泣いてたって分からねえぜ?」
小さく光った眼尻を舌先で拭い、跡部は尚も愉しそうに宍戸を追い詰める。
「や、あ。下着脱がせて、さわっ、て…」
「触るだけか?違うだろ?言わなきゃ脱がせてやらねえぞ」
「なんでっ、そ、んな」
「じゃあこのまま終わるか」
「いやあっ」
クン、と子犬のような鳴き声で、宍戸はとうとうしゃくり上げ始める。
「…仕方ねえ奴だな。こんなんじゃ、このまま放置だな」
わざとらしくため息をついて見せる跡部に、宍戸は大粒の涙を転がせながら背中を浮かせた。
「やっ、言うから!」
去ろうとする跡部を引き留めるように片手を伸ばしつつ、宍戸は恥じらって俯く。
「どうした、言ってみろ」
「…さわって、…な、舐めて」
「で?」
「…跡部ので、犯して」
ククク…と嗤いを噛みしめて、跡部は宍戸に顔を寄せる。
そして、ズボンに手をかけた。
「犯して、と来たか。それじゃあ、ご要望に応えないとな?」
「!!」
甲高い音を立て、宍戸のズボンは下着ごと無残に引き破られた。

跡部のしつこいまでの舌技に、宍戸の下腹は飛び跳ねるように痙攣する。
「どうだ、宍戸?」
「い、イイ、イイ…」
焦点の合わない瞳は、虚ろに天を見つめる。
「…お前、ここ好きだよな?」
「ひっ!」
先端に舌先を捩じ込めば、宍戸は鋭い悲鳴を上げて腰を跳ねさせる。
「イき過ぎて出るモンも無くなったか。まだ、挿れてもいねェのに、やっぱりとんだ淫乱だ。なあ、宍戸」
「だ、って」
跡部の蔑むようなセリフに、宍戸の瞳に色が戻る。けれど、喧嘩の時のような怒りの色ではない。
「なんだ?宍戸」
「だ、って。お前だけなんだ。お前、にだけは、い…淫乱でいいんだ」
あの時言えなかった言葉を、宍戸は今度こそはっきりと口にする。こんな乱れた姿でも、この気持ちだけはちゃんと伝えたかった。
そして宍戸は、ようやく伝えられた言葉にほっとしたのも束の間、今度は不安げな表情を見せ跡部へと手を伸ばす。
「ァ、あ、とべ?俺、お前の事好きでも、イイ…?」
「宍戸…、っくそ!」
跡部は勢いよく自分の服を脱ぎ捨てると、待ち侘びてふるえる宍戸の肢体に襲いかかる。

何の準備も要らなかった。
宍戸の淫らな姿に、跡部のモノは既に熱く勃ち上がっていた。
「ああっ!」
ズブリと、一気に剛直が突っ込まれる。
激しい衝撃に、宍戸は一瞬意識を飛ばした。
「宍戸、」
しかし、跡部はそれを許さない。
すぐさま腰を抜き差して、無理やりに宍戸を引き戻す。
あまりの強引さに、宍戸の体はびくびくと痙攣した。
そんな宍戸の両足首を掴み、跡部は大きく開かせる。
「っ、」
無意識ながらに宍戸が息を呑めば、跡部はうっそりと微笑み、もっと深みを目指して腰を割入る。
「な、あ。宍戸っ」
快感に目を細め激しく腰を打ちつけながら、跡部は宍戸の顔を覗き込む。
「あ、あ、ァ、」
穿たれた灼熱に宍戸はだらしなく口を開き、跡部の言葉に反応する。
「お前が分かるまで、教えてやるからな」
「ふぁ、あ…」
接合部からは激しい水音が立ち、繰り返される挿入に泡立っている。
「宍戸っ」
グチャっ!と一際隠微な音が響く。
「ああああっ!!」
激しい突き上げに、宍戸の目が見開かれる。そして打ち上げられた魚のように体を撓らせた。
「宍戸っ、お前は俺のモノだ」
「ああっ、もっ、」
「宍戸、逃がさねえから」
「ダメ、も、ダメ、ダメっ!」
嫌々をするように緩慢に脚を蹴り上げれば、その先の鎖がじゃらりと鈍く鳴く。
「イきたいか?宍戸」
休むことなく腰を回せば、宍戸はもう狂ったように頷くだけだ。
「いく、いく、…」
「っ、じゃあ一緒にイこうぜ?」
宍戸の蠢くような締め上げに、もう跡部も限界だった。
跡部の荒い息使いが響く。
アン、アンと宍戸の啼き声が混ざれば、二人の体温は一気に上昇する。
「宍戸っ」
その剛直は、宍戸の躰を突き破らんばかりに突き上げる。
「く、っああああ!」
宍戸は、全身をガクガクと震わせ昇り詰めた。
しかし先端からは、もう透明な液体が僅かに弾けるだけだ。喘ぎ続けた唇の端からは唾液が伝った。
「っ、」
奥歯を噛みしめ、跡部も恍惚と宍戸の中で絶頂を迎える。
宍戸の無惨な姿に跡部の嗜虐性が煽られ、その放埓はいつも以上に長く続いた。

翌朝。宍戸は未だベッドの中に居た。
久し振りの激しすぎる性交に発熱し、なかなか下がらないのだ。
「じゃあな、ゆっくり寝てろよ?」
「…何でお前そんなに嬉しそうなんだよ。ムカつくなぁ」
「ああ?」
登校しようと部屋を出かけた跡部は、宍戸の愚痴に足を止め振り返る。
「嬉しいに決まってる。本当なら一生お前を外に出したくないくらいなんだ」
「ご冗談を…」
呆れたように苦笑する宍戸に、跡部は無言の返答。
そして、ニヤリと小さな嗤いだけを残して扉を閉めた。
「…本気?」
ゾクリと、宍戸の背に寒気が走る。
「本気、かもなァ」
苦笑いには諦めが滲む。
そして同時に、宍戸は何日もの間胸に蔓延っていた不安が、綺麗に消え去っていることに気づいた。
「跡部…」
その名を愛おしむ様に囁き、小さく微笑む。
ベッドの中では、重たい足枷が鈍い音を立てて揺れた。


今日はバレンタインですね。本当は猫宍+立海でバレンタインネタを考えていたのですが、書きあがりませんでした。かなりの難産になりそうです…。また忘れられた頃にUPするでしょう(笑)

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