[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
全然間に合わなかったー!
遅ればせながら、がっくん誕生日おめでとうSSです。
10年目の諦め(忍×岳)
「侑士、跡部みたいなさ典型的な美形っつーのが好きだったろ?」
「…あーそうやな。岳人は滝みたいなのが好みやったな?」
「好みっつーか、滝が好きだったんだよ。なのにあのひよっ子が…!」
「まさか、後輩に掻っ攫われるとは思われへんかったな」
「お前こそ!よりによって宍戸だぜ?何とられてんだよ」
「俺は跡部が好きやったわけやないで?顔は好きやったけどな。あんな性悪お断りやわ」
「…負け惜しみじゃねえの?」
「何や?岳人もしかしてあいつ等の関係反対なんか?」
「別にそーゆーんじゃねーよ。たださ…」
「ただ?」
「みんなが手近で間に合わすからさ、何だかさ」
「何だか?」
9月12日。午後8時。1Kのアパートには、今日25歳になった岳人と腐れ縁の忍足。そしてワンホールのバースデーケーキにフライドチキンの山、プラスアルコール類。
「何で二人きりよ?!何でまったりお祝いムードよ?!」
「なっ!せっかくお祝いに来たんに、文句言うなや」
「文句じゃねえよ!」
「じゃあ、何やねん?!」
「…あー、もう何だかさ、恋人どうしでもあるまいしさぁ」
「恋人?!そんなん、こっちだってお断りや」
「んだって?!侑士、俺じゃ不満っていうのか!」
「そんな怒鳴んなや!でも、今更やろが…」
「…まあね。もう10回目?16の誕生日からだもんな」
「そうやな」
なんだかんだで、跡部と宍戸が参加出来たのは学生のうちだけだった。滝に至っては参加できた例がない。日吉が頑として行かせないのだ。ジローはお祝いごとに無頓着ときた。
「…何か。もう、諦めろってことかな」
「諦めって?」
「残り物で手を打っとけよ、みたいな」
「俺ら、残りモンかい!ちゃんと彼女だっておったで?」
「今、いないじゃん」
「せやけど…」
忍足の視線が戸惑うように泳いでから、随分遠周りに岳人の瞳を捕らえた。
岳人はまるで睨みつけるようにそれを見つめ返す。
「…侑士、お前キスでもする気か?」
にじり寄った体はもう目の前で、近すぎる顔はぼやけてはっきり見えない。
「して欲しいんやろ…」
「…誰が。てめえがしたいだけだろうが」
「んな訳あるか」
「なら、離れろ!」
「うっさいわ!お前が腕離さんからやろ!」
「くっそー!」
「可愛くないやっちゃな!」
「…っ!」
「…あ。静かになった」
アパートの扉の前にしゃがみこんでいた宍戸は顔を上げる。
「…どんだけかかってるんだあいつ等は」
退屈しのぎに通りを見下ろしていた跡部は、やれやれといった表情で歩み寄り手を差し出す。
「行くぞ」
「っす」
宍戸は跡部の手を取り立ち上がった。
そして、岳人が残されたプレゼントに気づくのは、きっと晴れ渡る明日の朝。
「岳人。あいつら来てたみたいやで?」
「あいつら?」
外開きの扉にかつんと当たったのは、岳人が欲しがっていたメーカーのテニスシューズで。そこにちょこんと乗った1枚のメモ。
「ハッピーバースデー岳人。そして、10年目にしてようやく諦めた二人に乾、杯…?」
「…あいつら、盗み聞きしよったんか」
「なーっ!!」
髪を振り乱し叫ぶ岳人の声が、残暑厳しい9月の空に響き渡る。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
これらに関する苦情の拍手コメントはスルーさせて頂きますのでご了承ください。
■連絡事項などがありましたら拍手ボタンからお願い致します。
■当サイト文書の無断転載はご遠慮ください。
■当サイトはリンク・アンリンクフリーです。管理人PC音痴の為バナーのご用意はございませんので、貴方様に全てを委ねます(面目ない…)。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
・その頬は桜色に染まる(跡宍)400円
・社会科準備室(跡宍)500円
※詳しい内容は「カテゴリー」の「発行物」からご確認ください。
◆通販フォームはこちら◆