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CP注意!総受けですよ!
宍戸が跡部・忍足・ジロー・鳳に狙われちゃってるお話です。
ラブ★ゲーム (宍戸総受)
皆さん知ってますか?「ラブジェンガ」という恐ろしいゲームを。簡単に説明すると全部で54個のブロックを積み上げて、下から崩れないように抜きとったブロックを1番上に乗せるというのを順番に行うゲームです。もちろん山を崩してしてしまった人が負けなのですが、このゲームの恐ろしいところは、このブロックそれぞれに「ラブ」に関する指令が書かれており、それに従わなければならないということです。しかも更に恐ろしいのは、いくらその指令に従っても、他のプレーヤーが満足しなかった場合、再チャレンジしなければならないというところ!
ああ、恐ろしい!
「宍戸ー。一人壁に向かって叫んでないで、さっさとやる!」
「…はい」
そんなわけで、俺はこの恐ろしいゲームに翻弄されている。
いったい誰だよ!こんな怪しげなゲームを忘年会に持ち込んだのはっ!
ゲームに罪はないけれど、きゅーとでぽっぷなピンク&ホワイトのブロックか憎たらしく見える。
「なあなあ侑士っ!買ってよかったろ!?」
手前かっ!
犯人である岳人を睨み付けると、当の本人は舌を出して笑っている。
…くっそー。
「宍戸、向日に凄んだって仕方ないだろ。さっさと引け」
ニヤニヤと笑いながら跡部が促す。忍足もジローも長太郎も何そんなに真剣になってんだよ!?
ゲームを始めてまだ2順目なんだけど、俺は心の底から身の危険を感じている。
★★★
最初に俺が引いたブロックに書かれていた指令は「正面の人にキスをする」だった。先頭バッターの俺が引いたこのブロックにみんなが異常な程興奮し、正面に座っていたジローは小躍りする始末だった。男のキスの何が嬉しいのか。はしゃぎまくるジローに、歯軋りさえ聞こえてくるくらいに悔しがる跡部と忍足、そして長太郎。岳人は面白そうに事の成り行きを眺めている。
「はやくっ!早く!ンー♪」
唇を尖らせて俺に迫ってくるジローは正直恐怖だった。
にじり寄るジローに後ずさりながら、俺は咄嗟に思いついてその頬にキスをした。
「これだってキスだよな!?」
「おおっ!考えたね宍戸!」
岳人はテーブルを叩いて喜ぶ。
「亮ちゃん、ずるい!」
ジローは面白くなさそうに膨れた。
「ずっ、ずるくないぞ!なあ、跡部!」
「ああ、いいんじゃねーの?」
隣に座る跡部に助けを求めたら、意外とすんなり味方してくれる。忍足も長太郎もニコニコと同意してくれた。
良かった…。
それにしてもブロックは54個あるんだぜ!?いったいこれからどうなっちまうんだ!?
そして、次に引いたのは跡部。
「あーん?『全員に自分の携帯番号を教える』だ?なるほど。感謝しろ手前ら。俺様の携帯番号を教えてやる」
何じゃそりゃ!?
「知ってるし!」
みんなの声がハモル。
「あーん?仕方ねーな。じゃあプライベート用のナンバーを教えてやるか…」
「結構です!!」
またしてもみんなの声が重なる。ちなみに俺は両方知ってるけど…。
そんな訳で、次は長太郎の番。
「えーと『1人選び、手を握り合う』です!宍戸さんお願いします!」
「俺ェ?」
「はいっ!」
「…仕方ねーな」
まあ手握るだけだしな。俺が右手を差し出すと、長太郎は俺の左手までつかみ大きな手で包み込む。
「あぁー宍戸さん。俺幸せですっ」
「あ、そう…」
こいつ頭に何か湧いてんじゃねーの?男の手握って何が嬉しいんだか…。そう思って周りを見ると。
「!?」
怖い!!明らかに不機嫌そうな顔。岳人以外のメンツの人相が変わってる!そんな状況を見て岳人は腹抱えて笑ってるだけだ。
いや、笑いごとじゃねーだろ。みんなオカシイだろ。
「次は俺だね」
ジローは立ち上がると慎重にブロックを抜く。ブロックに書かれた指令も怖いが、山を崩したら元も子もない。崩したヤツには全員の言うことを聞くという最も恐ろしい罰ゲームが待っているのだから。
「よっと!」
器用にブロックを抜いたジローは指令を読み上げる。
「えっとね『気になる人を携帯カメラで撮る』だってさ!」
そういうとカバンを漁り携帯を取り出すジロー。
「亮ちゃん、はいポーズ♪」
「はぁ?何で俺?」
カシャっと響くシャッター音。
ちょっと待て。これじゃちっとも指令っぽくないじゃん。普通片思いの彼女の写真を勇気を出してこっそり撮るとか、そういう意味の指令だよなこれって?
さすがにみんな納得しないだろうと思って見回すと…。
納得してる。だから何で!?
てゆーか、岳人笑いすぎだし!
「はいはーい次俺ね」
今度は岳人が元気に手を上げる。
「どれどれ『全員に肩もみをしてもらう』だってさ。いやー悪いね宜しく頼むよ、みんな」
…いいなー。こういう指令がさ微笑ましくっていいよな。
「仕方ねーな…」
跡部が立ち上がったのに続いて、順にみんなで肩を揉んでいく。
跡部に向かって下手くそだの、長太郎に向かって馬鹿力だの文句を言い続けた岳人だけど、最後に俺が揉むと急に静かになった。
「…岳人?」
どうしたのかと声をかけたら、気持ち良さそうに息を吐く。
「宍戸上手いのな。超気持ち良かったよ」
「そっか?なら良かった」
よく親の肩揉んでるせいかな?何だって喜んでもらえれば嬉しいものだ。
…ん??
邪悪な視線を感じて俺は顔を上げる。
「…ヒっ!」
だから怖いって!みんなの形相はだんだん悪くなるばかりだ。
ファンの女が泣くぜその人相。まったく今日はみんなどうしちまったんだ?
「次は俺やな…」
よっこいしょ…と爺臭い声を出してブロックを摘まむ忍足。こいつってこーゆーの得意そうだもんな。案の定すんなり抜くとその指令を読み上げる。
「ふむ『恋愛とは何かを1分間語る』か。なるほど得意分野やで」
「うぜえ!!」
全員の声が一致する。
「えー、語らせてや」
食い下がる忍足。
「いや、いらねえ」
拒否るメンバー。
「我がままやなーみんな…」とぼやいて忍足はもう一度ブロックを抜く。
忍足が語るって言ってるのをみんなが拒んだんだから、もう一度引く必要ないんじゃねーのと思ったけど、自ら再チャレンジしたんだから俺はあえて止めない。
いっそ山を崩しちゃってくれ…!
「えー『1人選び、野球拳3本勝負!』か。よっしゃ来い!宍戸」
「だから、何で俺!?」
忍足は腕まくりして俺の方を向く。
もう勘弁しろって!これってイジメかよ?イジメだろ!?
「野球するなら~、こういう具合にしやしゃんせ!」
はやし立てるようにジローと岳人が歌いだす。
「歌うなー!!」
「アウト、セーフ、よよいのヨイ!」
ノリノリの二人の歌に、俺は慌ててジャンケンする。
「!!」
…げっ。嫌な予感はしてたけど。
「はーい忍足の勝ちー♪」
ジローが楽しそうに俺に寄ってくる。
「よっしゃー!さあ、どこから脱いでもらおうか?」
忍足も舌なめずりでにじり寄る。
男が脱いだってつまんねーだろ!?んな目輝かされても巨乳は出てこないぜ!?
座ってるヤツらを見下ろすと、隣の跡部とその向こうの長太郎の目も爛々と輝いている。
いや、お前ら病気だってマジで。
「じゃあ宍戸、そのパーカーから脱いでもらおか?」
「わーったよ!」
あー冬で良かった。これ脱いだって下は長袖のTシャツだし。
俺がパーカーのファスナーを下ろして脱ぎ捨てれば、みんなあからさまに残念そうな顔だ。
だからよ、巨乳なんてないんだって…。
「じゃあ、次いくで!」
気を取り直したように腕を振り上げた忍足に、俺はため息をついて付き合う。
3本勝負だったな…。
結果。
「宍戸ジャンケン弱いなー!」
ゲラゲラと俺を指差し笑う岳人。
…俺だって、まさか3連敗するとは思わなかったぜ。
パーカーの下は長袖のTシャツだし、それ脱いだってタンクトップ着てるし…。なんてのん気に考えてた自分を引っ叩きたい。
何だって真冬に上半身裸になんなきゃなんねーんだ。
「寒ィし…」
誰かが服着なよって言ってくれるのを期待して、わざと呟いてみる。
「おい暖房強めろ」
自分の部屋なのに跡部は長太郎に命令する。
…違げーよ!そんな気遣いじゃねーよ、俺が欲しいのは!
★★★
そんなこんなで俺の2順目だ。身の危険を感じる訳を理解していただけただろうか?
こいつら揃いも揃って頭ヤラれちゃってるんだよ。
ったく、そんな変な目で俺の身体を見ないでくれ…!
悲痛な心の叫びを口にもできず、俺は恐る恐るブロックに手を伸ばす。
…次の指令は?
「ん?『2周する間は、赤ちゃん語でしゃべる』だって?」
ちょっと拍子抜けた。
普段ならあり得ないくらい激ダサな内容に激怒するところだけど、今までの指令に比べたらどんなに幸せな事か!一人で赤ちゃん言葉しゃべってればいいんだろ?いっそのこと嫌なら一言も話さなきゃいいじゃん!
今までの流れからいくと、俺にとって良い指令はみんなにとってはつまらないはず。きっと白けた顔してるんだろうと思って見回すと…。
…嬉しそう。
何?なんなのこいつ等。赤ちゃん言葉だぜ?
「萌えるわぁ~」
忍足の口から洩れた変態チックな台詞。
「何萌えだよ!?」
突っ込んだ俺の声は悲しく響きわたるだけだった。
次は跡部だ。
みんなが俺を喋らせようとするのを必死でかわしていると、跡部は危なげなく抜きとったブロックを読み立ち上がる。
そして、高々と右手を上げ「パチン」と指を鳴らした。
「何や、跡部?」
忍足が聞くと、跡部はクク…と笑いながらブロックを見せる。
「LOVEブロックやん!」
忍足は目を丸くする。
「LOVEブロック?何だそれ」
俺が尋ねると、すかさず岳人のチェックが入る。
「宍戸!赤ちゃん言葉!」
…こいつ、むかつくっ!
「…それは、なんでちゅかー?」
バカか俺は。
赤ちゃん言葉の質問に満足そうに微笑んだ跡部は、俺を見下ろしながらゆっくりといい聞かす。
「これはなあ宍戸。自由に命令を考える事が出来るブロックなんだ、分かるか?」
「…!?」
ゆっくりと歩み寄る跡部。
何だかとっても不穏な空気。
椅子から立ち上がり俺は後ずさる。
「さあ、どんな指令にしようか、宍戸?」
「…あとべっ!」
やっぱり俺なんですね!俺オンリーなのね!?
迫り来る跡部の妖しげな視線。
そして何故か、その後ろでみんなも立ち上がる。
「さあ、宍戸さん」
「おいで、宍戸」
「怖ないで、宍戸」
「こっちにおいで亮ちゃん」
口々に呼びかけながら迫り来るメンバー。お前らはゾンビか!?
…怖いに決まってんだろ!!
俺はダッシュで部屋を飛び出した。
無事逃げられたかどうかは、想像におまかせする…。
「ラブコメ」特集第1弾。「想像におまかせする…」と括っときながら、次回はこの続きをUPです。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
これらに関する苦情の拍手コメントはスルーさせて頂きますのでご了承ください。
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