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女体注意報です!宍戸・岳人・滝が女の子です。苦手な方はご注意ください。
女の子なのに一人称は「俺」です。名前もそのまんまです。ムチャクチャです…!

4/11アップ済み「岳人の受難(忍岳)」、4/13アップ済み「過激なプロポーズ(跡宍)」の後日談です。

 


独占欲の証 (跡×宍)

「お、お見苦しいモノを…お見せいたし、まして」
下着姿を脱いだばかりの体操服で隠し、恥らいながら混乱する宍戸。
「…め、滅相もございませ…、大変、美しく…」
思いもせず宍戸の着替え姿を見てしまった男子も、トンチンカンな返事を返す。
顔を真っ赤にした二人の間で交わされたそんな言葉に、見守っていたクラスメートは思わず吹き出し、その笑いの渦はしばらく消えることがなかった。

氷帝学園中等部の体育の授業は2クラス合同で行われる。着替えは1クラスを男子用、もう1クラスを女子用といった感じに、教室を更衣室として使うのだが、今日の事件は授業終了後の着替え中に起こった。
次の授業開始2分前ともなれば、当然女子の着替えも終わっているだろうと、クラスメートの男子がノックもしないで女子が更衣室として使ってる教室のドアを開けてしまったのだ。大方が着替え終わっていた中でも、まだ数人はシャツのボタンを止めている最中だったり、スカートのホックを止め終えていなかったり…。中でも最悪だったのは体育委員として遅くまで後片付けをしていた宍戸だった。下はスカートに履き替えていたが、上は今まさに体操服を脱ぎ捨てた所だったのだ。
おっちょこちょいの彼がドアを開け放った目の前。一番廊下に近い位置で、ブラジャー姿の宍戸は彼と真正面から向かい合ってしまった。教室の奥で着替えていた女子が「キャーっ」と叫ぶ中、誰より恥ずかしがって彼を責めるべき宍戸の口から出たのが、さっきの台詞だったのだ。

「宍戸、バカだなァ~」
席についてからも岳人の笑いは止まらない。何もそれは岳人に限った事ではなく、教室内のあちこちでまだ苦しそうな笑いが漏れている。
「うるせーなー。パニくってつい言っちまったんだよ!もういいだろ?」
下ろしたままの長い髪をガシガシとかき混ぜて、宍戸は不貞腐れたように俯く。
けれど、とうとう涙目になって肩を震わせる岳人。
宍戸は後ろの席の岳人の頭を引っ叩いてから、黒板を向いた。そろそろ先生がやってくる。
「…跡部にバレなきゃいいんだけど」
宍戸の不安そうな呟きは、残念ながら叶えられる事はなかった。

部活終了後、付き合っているといっても家の方向が逆の宍戸と跡部が一緒に帰る事はまずない。だから、宍戸はいつものように身支度を終えると岳人と一緒に部室を出た。
「…宍戸、話がある」
部室を出たすぐ横に、跡部は寄りかかるようにして待っていた。
「…跡部」
「俺ん家行くぞ?」
「…ああ」
岳人が不安そうな目で見送る中、跡部は強く宍戸の腕を取ると歩き出した。

「宍戸、クラスの男子に下着姿見られたんだってな?」
宍戸がカバンを置く暇さえ与えずに、跡部は宍戸を抱き寄せて聞く。
「あ?ああ。噂そっちまで行った?」
「向日が来て忍足に話してたぜ?」
「あいつ…!」
「しかも相手を殴らずに『お見苦しいモノを…』なんて、バカな事言ったんだってな?」
「…岳人っ」
噂の出所に腹を立てて拳を握るが、跡部は淡々と事実を確認してくる。
「本当なんだな?」
背中に回された腕に力が込められると、宍戸は手にしていたカバンを床に落としてしまう。
「…本当、です」
怒られると思って肩をすくめる宍戸だが、いつまで待っても怒鳴り声は降ってこない。いつもの跡部なら「てめぇは危機管理がなってねぇ!」などと言いそうなものなのだが。
「跡部?」
頬を寄せた胸元からその表情を伺えば、怒っているような呆れているような。少し泣き出しそうな…。
「跡部?」
顔を見られてバツが悪かったのか、跡部は余計力を込めて宍戸を抱き寄せる。
「…着替え見た男、お前に惚れたってよ。聞いたか…?」
「は!?何それ」
…そんなバカな。たかだがブラ姿なんてテレビでも雑誌でも、どこでもお目にかかれるじゃないか、と。いちいちそれしきの事で惚れたはれたなんて、と。宍戸が呆れて笑えば、跡部は今度こそ怒ったような声で言う。
「怒鳴られていいはずなのに、すごく優しかったって。困ったように頬を染めたお前がすげえ可愛かったって。そう言ってたらしいぜ?その男」
「…はァ」
その噂の出所も岳人なんだろうかと宍戸は首を捻る。自分は何も聞かされていないし、あんな事があった後じゃ、着替えを見られた男子の顔だって、まっすぐ見ることも出来なかった。流石にそれは恥ずかしくって。
宍戸の艶やかな髪に指を差し入れて弄んでいた跡部は、大きな手で力強くその頭を引き寄せる。
そして、唇を寄せながら悔しそうに呟いた。
「…くっそ!安売りしてんじゃねーよ」
激しく吸われる唇。
角度を変えては何度も何度も奪われ、その熱に、宍戸は次第にのぼせていく。
「…だって」
見せるつもりなんてなかった、見られてしまったんだ…って。そう言おうとした唇は言う暇さえ与えてもらえない。
「見られたのもそうだが、無駄に優しくするな…!」
「あ、ン…」
自分の言いたい事だけ言って宍戸には何も言わせない跡部。激しい口付けに、伝った唾液はそのまま宍戸の首筋へと流れていく。
「…ご、めん」
やっと言えた言葉も、すぐに飲み込まれる。
「お前は俺のモノだって言ったろ?俺のなんだよ」
「…あと、べ」
白い首筋からゆっくり舌を這わせて、伝う銀糸をたどる跡部。宍戸の膝からはガクンと力が抜ける。
「…『見苦しいモノ』だなんて何言ってやがるっ。俺がこんなに!こんなに大事に…」
守っているのに、愛しんでいるのに…。そう言う声は途切れて、宍戸には届かなかったけれども。
宍戸は、ただ嬉しくてその背に強くすがり付いた。
床に座り込み、強く抱き合う2人。
まるで泣いているように見えた跡部に、今度は宍戸から口付ける。
「なあ跡部?お前のモノだって印をちょうだい?ここに、ちょうだい?」
そう言って自分のシャツのボタンを、1つずつ、ゆっくりと外していく宍戸。
露になる綺麗な鎖骨。真っ白に透き通る華奢で中性的なデコルテ。そこから続く微かな丸みは、小さな布に包まれて跡部だけを待っている。跡部の手に暴かれることだけを。
跡部は一瞬小さく息を呑み、すぐに喰らい付く。
恥ずかしさに淡く染まった首元に吸い付き。そして、紅い印を一つ。
鎖骨の下を舐め上げて。そこにも一つ。
柔らかな丘のレースの縁にも、もう一つ。
「…宍戸っ!」
背中のホックを外す暇さえ惜しくて、跡部は焦った指で細い肩からストラップを落とす。そして、小さく震える乳房を奪い取るように、下着をずり落とした。
ツン…と、息づいて立ち上がるピンクの尖り。
跡部は、獣のようにむしゃぶりつく。

「岳人。昨日あることないこと忍足に言いふらしただろ?」
「…あ。やっぱり跡部にもバレてた?ごめーん」
「跡部と忍足は同じクラスなんだから、お前の大声で話してたら筒抜けなのは当然だろ?」
呆れたように言って弁当を広げる宍戸。そんな宍戸に「ごめんごめん」と岳人は笑う。
「でもね。噂の彼が宍戸に惚れたっていうのは、岳人が広めたんじゃないよ?」
昨日の話はやっぱり岳人から全て聞いている滝は、クスクス笑って口をはさむ。
「…え?そうなのか?」
宍戸に聞かれて、岳人は大きく頷いた。
「そこまで俺言わねーよ」
「…え?じゃあ」
滝が指差す方を見れば、噂の彼が友達に囲まれてひっそりと座っている。
「彼、宍戸が跡部と付き合ってるって知らなくて、昨日自分でいい回ってたんだよ。『宍戸に惚れた。宍戸を落としてみせる』ってね」
「…え?」
岳人は声を抑え切れずにクククっと笑う。
「あいつ結構モテるだろ?読者モデルみたいな事もやってるらしいし。だから自信あったんだろ?」
「でもねぇー」
「なあ?」
滝と岳人は視線を合わせて、同情するように言った。
「相手が跡部じゃねぇ」
確かに。この学園で跡部に逆らうヤツなどは居ない。顔良し、頭良し、スポーツもできてお金持ち。それにあの「俺様」性格だ。
「早速、シメられたらしいぜ?」
「…え!?」
岳人の言葉に、宍戸はガタンと椅子を鳴らして立ち上がる。
シメたって…。いくら跡部でも暴力はマズいだろうと焦ったのだが、そんな宍戸の腕を滝はポンポンと叩いて落ち着かせるように微笑んだ。
「大丈夫、暴力じゃないよ。ただ、ちょびっとキツイお言葉をね…」
「そうそう。そして何より、それっ!」
二人がそろって指差した先。
そこには。宍戸の首元には、夕べ跡部が散らした独占欲の証が。
「そんな姿見せられたんじゃ、なあ?」
岳人と滝の、ニヤニヤと愉しそうな笑い。
「ま、たまには。ね…」
宍戸は隠れる穴もなくて、ただただ頬を染めて弁当を突付くだけだった。



これにて「パラレル☆パラレル」、宍戸猫化パラレル&女体パラレルの集中UP企画は終了です。予告通り2週間で収まって良かった(笑)。
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ようこそお越し下さいました!「ハコニワ‘07」はテニスの王子様、跡宍メインのテキストサイトです。妄想力に任せて好き勝手書き散らしている自己満足サイトですので、下記の点にご注意くださいませ。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
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