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注意!女体モノそしてジロ滝です。
苦手な方はご注意ください。
プールサイド4(ジロ×滝)
~女体シリーズ10~
「何だかね…」
滝は小さく呟くと、上着も持たずにビーチパラソルの影から抜け出す。
反対側のプールサイドでは岳人と忍足がイチャつき、プールの中では手塚と不二が、そして菊丸と大石がやっぱり楽しそうに泳いでいる。
滝はバッチリ決めた水着姿も虚しくて、溜息の一つも出てしまう。
本当だったら、ファミレスの片隅でパフェやケーキのヤケ食いでもして、宍戸と岳人に命一杯愚痴りたい所だったのだ。メニューの端から食べたいもの食べて、大声で話して盛り上がって。
ダイエットなんて忘れてしまうくらい。
時間なんて忘れてしまうくらい。
…別れ話なんて、忘れてしまうくらい。
ビーチサンダルをペタペタと鳴らし、バルコニーから更衣室へと入る。敷地内にこんな設備を作ってしまう跡部にはびっくりだが、正直みんなの姿が見えないことに滝はホッとする。男女別に作られている更衣室ならば幸せそうなカップルの姿を見ずに済むからだ。
「よいしょ」
壁際に置かれたベンチに腰掛けると、つい疲れた声が出てしまう。
せっかく皆が楽しそうなのに自分が浮かない顔をしてたら雰囲気を壊してしまうと、必死に繕った笑顔にも限界がある。それに、さっきまでは岳人の事が気になって自分のことは二の次だったのだが、うまい事まとまった二人に安心したら、急に現実に引き戻されてしまった感じだ。
「…幸せそうだったな」
忍足の片思いから始まった二人の関係を始めから見守ってきた滝は、さっきの忍足の笑顔を思い出す。照れたような岳人のふくれっ面も、ただの照れ隠しだなんてお見通しだ。
「同級生って、やっぱりいいよね…」
岳人たちは学校でも会える、部活だって一緒だ。そして放課後だって休日の今日だって、一緒にいようと思えばいつでも会えるのだ。
相手が社会人ではそうも行かない。学校が終わった頃には彼はまだ営業先。彼が帰宅する頃には学生の自分は外出なんて許されない。彼が珍しく早くあがれた日や、接待の入っていない休日にやっと会えるくらい。もちろん彼の車でなきゃ遠くて会いに行くのも大変だし、電車賃もバカにならない。
そして、彼を驚かせようなんて茶目っ気をだして急に部屋を訪ねれば、浮気相手と鉢合わせする始末だ。
「…どっちが浮気だったんだか」
今となっては分からないし、当然確かめる気も無い。ただ、ばつが悪そうな顔をしながらも彼が追いかけてこなかったのが答えなのかもしれない。
「『あんな若い娘に手出して最低!』とか言われて捨てられちゃえ!」
小さいながらも声にして叫べば、ほんの少し気が晴れる。
「ま、だからって泣いて縋れないあたり、こっちも本気じゃなかったって事かなぁ」
あーあ、と。滝はもう一度溜息を付く。
もう少しだけ、ここで気持ちを落ち着かせて。
楽しそうなみんなに、にっこりと微笑み返せるまで。
もう少しだけ…。
滝は、ツン…と込み上げるものを飲み込んで、大きく息を吸った。
「滝ぃ~」
「え!?」
思わぬ声に呼ばれて、滝は驚いて瞑った目を開ける。
入り口を振り返れば、ジローが眠たそうに目を擦っている。さっきまで日陰にはいって眠っていたはずなのに、枕にしていたビート板を片手にフラフラと近づいて来た。
「どうしたの?目覚めちゃった?日吉たちは?一緒に遊んでもらえばいいのに」
足元の覚束ないジローに駆け寄るとその身体を支えてやる。
まだ少年らしさの残った細い肩。あばらが浮いて見えそうな胸は厚みも薄くて、身長も大して変わらないジローを、滝は年下のように扱ってしまう。
「どうしたの?眠いならまだ横になってれば良かったのに。それとも喉渇いた?跡部にジュース貰おうか?」
ぐずぐずと滝の名を呼ぶジローを立ったまま抱きとめて、その背中をよしよしと撫でてやった所で、滝は重要なことに気づく。
「そうだ、ジロー。とりあえずここ出ようか?女子更衣室だし」
他の男性ならば入ってきた途端に叫んで追い出すのだが、相手がジローなだけに思わずナチュラルに迎え入れてしまった。
「ほら、ジロー?」
けれど、ぎゅっと抱きついたジローはまったく動こうとしない。それどころかそのまま眠ってしまうのか!?と疑う程寄りかかってくるのだ。
「ちょ、ジロー!重いってば」
眠られてしまっては大変だ。さっきだって鳳と二人がかりで運んだのだから、このままじゃ押しつぶされて下から抜け出すのだって一苦労だ。
「ジロー!」
「…う~、寝るぅ」
「ええ!?寝ないで!」
「…おやすみ」
「わー!ダメダメ!」
「…」
眠れるジローを起せる人がいるならば是非教えていただきたい。あの跡部ですら諦めて樺地に運ばせるくらいだ。他の誰が言ったって効き目なんてあるはずもない。
「やーだー。どうすんのさ」
滝は仰向けで床に横になったまま、ジローの枕にされてしまった。
しかもうつ伏せのジローは、滝自慢の胸元に頬を埋めている。
「ま、確かに他の場所よりは枕っぽいかもしれないけど、一応男と女だし。こーゆのは困るっていうか…」
滝のボヤキなど全く届いていないのであろう。ジローの唇からは気持ち良さそうな寝息が漏れている。
時々むにゃむにゃと寝言を言えば、その唇が胸の膨らみを撫でるのだが、滝は圧し掛かる身体を突き飛ばす気にもなれない。そういった意味の身の危険を感じないのだ。
何だろう…。
「そっか、弟だ」
少し考えた末に、ジローに対する自分の感情がまるで年の離れた可愛い「弟」に対するもののようだと感じる。
「だからって、このままの訳にもいかないしね。ほら、ジロー!起きて。起きないと落とすよ」
自分が抜け出たら、ジローは顔面から床に落ちてしまう。さすがにそれは酷いだろうと、滝は一応声を掛ける。
「早く起きて!重たいから。落としちゃうよ?」
「…うー」
身体を揺すれば、小さく声を上げて愚図るが、それだけだ。
「ほら、忠告したからね?起きるよ?」
「…」
「いいね?」
両腕で身体を支えながら少し上半身を起すと、ジローは居心地悪そうに身体をもぞもぞとさせる。
「後で文句言わないでよ?」
少しずつ身体を起こしていく。
「ホント起きないと痛いよ?ジロー?」
とうとう上半身が起き上がってしまうと、ジローの頭はずるりと滝の太股辺りまで落ちてしまう。両脚の谷間にすっぽりと顔面がはまり、何だか苦しそうだ。
「ジロー!」
自由になった手でうつ伏せの身体を何度も揺する。
「うう…!」
すると、くぐもった声を上げて、ようやくジローは身体を捩る。
「あ、起きた?ジローとりあえず起きて、ここから…」
ホッとしたようにジローを覗き込みながら話す滝の声が途切れる。
「…やっ!」
そして小さな悲鳴を上げて、せっかく起き上がった身体がまたもや背中からひっくり返る。
「嘘っ!?」
不機嫌そうに身を起こしたジローは、そのまま滝を押し倒したのだ。そして、もう一度柔らかな枕を捜し求めて彷徨うジローの右手が、その目的を探し当てたと同時に…。
ビキニを引き摺り下ろしていた。
「ジロー!!」
滝の豊満な胸元が、露わになってしまう。
しかも、ジローはそのふくらみに頬から擦り寄っていくのだ。
「ちょ、いい加減にしろ!」
弟だろうが何だろうが、これは許されない。兄弟ならむしろ問題だ!いや、そんな事はどうでもよくって…!?
パニくる滝を無視して、ジローはとうとうその乳房に唇で触れる。
「!?」
こうなってはもう寝ているなんていい訳は通じない。
「ジロー!怒るよ」
眠ったジローは重たいけれど、意思をもって押し倒しているとなれば尚更だ。滝一人の力では到底押し返せない。
「滝ぃ。超柔らかい~」
「やっ!」
ジローは滝の肩からもう片方のストラップも落としてしまうと、その両方を暴いてしまう。
「…!?」
自分の裸の胸元からにっこりと微笑むジローに、滝は恥ずかしくなって両手で顔を覆う。
「やっぱり、胸おっきいね?」
「…」
無言の滝に、ジローは不思議そうに首を傾げる。
「滝、何で怒らないの?」
そう言って目を細めるジローは、今度は、乳房の弾力を確かめるように両手で揉みこむと、深い谷間にぽふっと顔を埋めた。
「…!」
胸の真ん中に、ジローの熱い吐息を感じる。
一頻りその感触を味わったジローは、ようやく身体を起こし、組み敷いた滝を楽しそうに見下ろした。その瞳はさっきまでの眠たそうなジローとは別人のようだ。
「…眠った振りして騙したの?」
ほとんど裸のまま、滝は気丈に睨み上げる。そんなきつい視線に、ジローはくすくす笑うだけで、ちっとも堪えていない。むしろ嬉しそうだ。
「別に騙してなんてないC。気持ちイイ枕だなぁと思ったら、滝の胸だったんだもん♪」
「…よく言うよ」
「じゃあさ、何で滝は逃げないの?叫んで逃げ出すくらいきっと出来ると思うよ?」
確かに、さっきまでは全身で圧し掛かられていて難しかったけれども、今は両脚の間に挟まれているだけで、決して体重を掛けられているわけではない。乱暴な話、急所を蹴り上げて逃げるならば簡単なことだ。
「ねえ?どうなの滝?」
「…」
「ねえ?」
「…」
「滝?」
「…わかんない」
楽しそうに表情を伺うジローに、滝は吐き捨てるように呟いた。
本当に分からないのだ。こんな状態でどうして怒らないのか、どうして逃げ出さないのか。友達だから?弟みたいだから?
いくら自問自答しても、答えは見つからない。
「俺、調子に乗っちゃうよ?」
「…!」
逃げ出さない滝ににっこり笑うと、ジローは手を伸ばす。
思ったよりも大きな手のひらが、そっと滝の頬を包んだ。ゆっくりと覆いかぶさってきたジローは、ちゅっと頬にキスをする。
そのまま滑るように耳元にキス、首筋にキス。鎖骨の窪みはぺろりと舐め上げて、もう一度胸の膨らみまで戻ってきた。
「…うーん。やっぱりココだよね」
そう言うと、ジローはツンとピンクに艶めく乳首に吸い付いた。
「わ!?」
さすがに驚いて反射的に逃げ出そうとする滝の腕を、上からがっしり押えてジローは許さない。
くちゅくちゅ…と、愛撫と言うよりはまるで赤子のように、ジローは何度も吸い上げる。
「ジローっ」
滝の声にも耳を貸さず、ちゅっちゅっちゅっ…と。規則正しく吸い上げながら…。
「…ジロー?」
気づけばその身体は、ここへやって来た時のように気持ち良さそうに全てを預ける。
「え?もしかして…」
そう、眠ってしまった。
滝の胸に頬を埋め、その乳首を含みながら、ジローは眠りについたのだ。
「…さ、サイテー!」
胸を枕にするのも、サイテー。
寝たふりしてビキニを剥ぎ取ったのもサイテー。
そのまま押し倒すのもサイテーだけど…。
何より。
「この状態で寝るなんてサイテー!!」
女としてのプライドが、許せない。
「滝、居るか?」
「!?」
胸に吸い付かれていた滝は、賑やかに入ってきた宍戸と岳人の声に、慌ててジローを突き飛ばす。
「じ、ジロー!?」
女子更衣室にジローがいることに驚いて声を上げた二人は、視線の先に滝の姿を捉えると「滝!?」と、さらに大きな声で叫ぶ。
滝は床に座り込んだまま水着を付け直すのも間に合わず、豊満なその胸を両手で抱きしめるように隠していたのだ。
その姿を見た二人の目は据わり、自分らの足元でひっくり返ったジローに視線が移される。
「どういうことだジロー」
ドスの利いた宍戸の声。
「事の次第によっちゃ、俺たちが許さないけど?」
岳人もじとーっとジローを睨みすえる。
再度うとうととしかけていたジローは突き飛ばされた衝撃でようやく目を覚まし、見下ろす二人の視線で己の危険を察知した。
そして。
「滝、やっぱ同級生が良いって!俺にしときなよ!」
ジローはそれだけを言うと、物凄い速さで更衣室を飛び出して行った。
「っち、逃げたか」
吐き捨てると宍戸は滝に駆け寄る。
「一体どうしたんだよ!?大丈夫か滝?」
岳人も不安そうな顔で、手にしたバスタオルを滝の肩に掛けてやる。
「滝?」
ところが、二人の心配もよそに滝はくすくすと笑い出す。
「どうしたんだよ?」
「やべぇ、ショックで気が触れたか?」
そんな二人を「大丈夫」と言って安心させて、滝は更に笑い続ける。
ジローはきっと、随分早くから心配して追ってきたのだろうと滝は気づいた。そして滝の独り言を聞いて彼氏との別れに気づいたのだ。
だからってアレは無いとは思うが…。
「ジローなりの慰めってこと、かなぁ?」
「はあ?」
滝の呟きに二人は首を傾げるが、当の本人は今の出来事にショックも受けてなければ、つい先ほどまで彼と別れたことで沈んでいた気分すら忘れてしまっていた。
今漲るのは「やる気」だけだ。
「胸しゃぶりながら眠るなんて有り得ない!絶対その気にさせてやるんだから!」
滝は勢い良く立ち上がると水着を整え、足音も力強く更衣室を飛び出す。
「…む、胸?」
「しゃぶ、る…?」
残された宍戸と岳人は目を白黒させる。
「「うそー!?」」
忙しなくホスト役をこなしながら通りかかった跡部と、更衣室の前で恋人を待っていた忍足は、中から聞こえた二人の叫び声に苦笑いを浮かべる。そしてつい今しがた自分らの間を今まで見たことも無いスピードで駆け抜けていったジローの表情を思い浮かべる。
「跡部、さっきのジロたんの目、見た?」
「…ああ」
「確信犯、やろなぁ?」
「だろうな…」
跡部たちの脇を走り去っていったジローの瞳は、とても愉しそうに嗤っていたのだ。
「…腹黒だな」
「…ああ、真っ黒やな」
きっと後を追った滝は、ジローの思う壺だ。
彼女の無事は…。祈るだけ無駄ってものだろう。
いきなりジロ滝で失礼。無節操にも程があります(汗)。でも、女体だけはちょっと書いてみたかったんですよねv
そう言えば滝の一人称って「俺」なんですが、うちの滝はお姉さんになりすぎてどうにも似合わなかったので「僕」で。パラレルってことでご容赦を。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
これらに関する苦情の拍手コメントはスルーさせて頂きますのでご了承ください。
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