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ある日の「かわむらすし」5のその後。
超短文です。
メリークリスマス~20歳の君に~ リョ不二
先程までの騒がしさが、まだ耳鳴りのように頭に残る。
でもそれは心地よく不二の躰を包み、冷えたソファも気にならない。
「…不二先輩」
抱き寄せる越前の腕は、正真正銘浴びるようにして呑んだワインの香りが残っている。
「せっかくシャワー浴びたのに、それ着てたら意味無いね」
ダークグレーのカットソーは、目立たないけれど赤ワインの染みを残しているはず。
桃城と菊丸の行きすぎたはしゃぎ方も、それが越前の誕生日祝いの所為だとすれば、ましてや20歳の祝いだとすれば。
本人も楽しそうにしているのに、周りが止める理由も無かった。
「酔いがさめたら洗濯してあげるから、とりあえず脱いで。裕太の服なら入るかな?」
取って来るから…と、立ち上がりかけた不二の足は、未だに覚束ない。
「いいから先輩。それより…」
苦笑いの越前は、もう一度不二を抱きしめる。
「ねえ?やっぱりこれって、」
― 誘ってるの?
耳朶に触れる唇は、擦れた吐息で不二を捉える。
「どうだろう…?」
困ったように答えるのは、いつもの年上顔ではなくて…。
不二の答えに、越前も困ったように呟く。
「そんな可愛い顔、するもんじゃない…」
― 誰も居ない家なんかに誘うもんじゃないよ。ねえ、先輩。
一瞬、隣の庭のイルミネーションが視界の端を捉えて、それはすぐに消えて行った。
ラグに押し倒された不二の世界は、抱きしめる越前の胸で一杯になる。
「先輩。クリスマスプレゼント、ちょうだい」
心地よい熱に、不二は目を閉じた。
シャツを脱がす越前の指先が素肌に触れて、トクンと胸が高鳴る。
「…ハッピーバースデイ、越前。そしてメリークリスマス」
― 僕にも、プレゼントを。
ねだる唇に微笑んで、越前は優しく、初めてのキスを贈る。
「メリークリスマス…」
二人の吐息は、静かな部屋に溶けるように沈んだ。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
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