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忍×岳、跡×宍の2本。
scene鬼ごっこ(忍×岳)
「おいで」
「えっ!?」
強く手を引いたのは忍足だった。
引きずられるようにして入った部屋の、使われていないロッカーの陰。
そこは薄暗く湿って、埃っぽかった。
そんな中、忍足の香水だけが妙に際立つ。
「…エエ年して『かくれんぼ』なんてな」
「わりィかよ」
「お前ららしいわ」
「…ふん」
鬼であるジローから逃げまわる自分は、いつしか本気の瞳になっていただろうか、と。
思わぬ助太刀に岳人は笑ってしまう。
「ところでさ、何でこんな部屋のカギ持ってるんだよ」
忍足に連れ込まれた部屋は、今は使われていない。
以前はバスケ部の部室だったが、手狭になったため隣の部室棟に移った結果の空き部屋だ。
「まあ、色々とな」
「あ、そ」
鍵を手に入れたルートは濁し、忍足は「シー」と、岳人の唇を人差し指で抑える。
「?」
同時に、大きな足音が部屋の外を駆け抜けていった。
きっと、ジローだ。
「静かに。見つかってまうやろ?」
「あ、ああ」
強く背を抱く忍足の腕。
妙に際立つ、甘い香り。
scene鬼ごっこ(跡×宍)
「どけどけどけ!」
「あ?」
部室に駆け込んできた宍戸は、跡部の後ろに回り、腰掛ける椅子の背もたれを急に引いた。
「おい!」
跡部の身体は大きく揺れ、書きかけの文字は歪む。
慌てて姿勢を持ち直した結果、まだ白い行を斜線で汚してしまった。
いつも整然と綴られてきた部誌が台無しだ。
「宍戸っ!」
跡部は眉を吊り上げて怒鳴るが、宍戸はお構いなしに跡部の足元に転がりこむ。
決して小さくない身体は、大して大きくもない机の下に丸まった。
「…お前、何してるんだ」
「シーっ!かくれんぼだって。ジローが来ても知らんぷりしろよ!」
「…ふざけるな」
皆が帰宅した後も、部長としての仕事を文句ひとつ言わずこなす跡部は、怒り心頭とばかりに凄んで見せる。
が、宍戸には全く効果がない。
「跡部が一発睨みを効かせてくれりゃ、ジローもここまで探さねェだろ」
…かくれんぼ。
あまりのくだらなさに、跡部は大きくため息をついた。
「バカが。誰がそんな協力してやるものか」
そう吐き捨てれば、宍戸は跡部を見上げ、練習中からは想像もつかない子供じみた声で、懇願する。
「えー?頼むよ」
「…ったく」
跡部の脚の間から上目遣いで手を合わせる姿に、まだ幼い子供を本気で叱っているみたいで、居心地が悪くなってしまう。
「分かったよ」
思わず視線を逸らして答えれば、宍戸は破顔した。
「マジ!?サンキュー」
そう言って跡部の膝を軽く叩くと、いよいよ腰を下ろして居座る態勢だ。
そんな宍戸に、跡部はぽつりと言う。
「…それなりの礼はしろよ」
宍戸は「ハイハイ」と軽く流すだけだ。
「礼」などと、言うつもりは無かったのに。
跡部はそっと、自分の唇に触れる。
思わず突いて出た言葉。
甘く、強く、鼓動が振れる。
跡部は、初めて知った感情に視線を泳がせた。
■R-18作品、猫化・女体等のパラレルがオープンに並び、CPもかなり節操なく多岐にわたります。表題に「CP」や「R-18」など注意を明記しておりますので、必ずご確認の上18歳未満の方、苦手なCPのある方は避けてお読みください。また、お読みになる際は「自己責任」でお願い致します。気分を害する恐れがあります…!
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